昭和59年真夏の昼下り・・・国鉄&近江鉄道貴生川駅
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- ∇鐵道ほとがら帖/昭和編 - ├昭和58年-昭和59年

いきなり出会ったのは、この夏の特別仕立ての“昆虫列車”
カバンの中に常に忍ばせているOLYMPUS?XAをおもむろに取り出してパチリ!
前面バリアをスライドさせることでスイッチONになるのがスマート。コンパクトながら二重像合致式のピントあわせができるのか嬉しい。
(このカメラは、大学時代ほとんど毎日持ち歩いていたもので、仕事に就いてもしばらくは常に携帯していたが・・・今は、稼動されることもなくタンスの肥やし状態となっている。)
この“昆虫列車”の車内には多賀神社の写真や“襟巻きトカゲ”のぬいぐるみが飾ってあるという珍妙な電車である。
正面に足のないテントウ虫を配するのは、ちょっと不気味だ!
(平成の時代からするとラッピング車輌は珍しくもないが、当時はこれでも驚きをもって迎えられた奇抜な車輌なのだ。)
モハ131-クハ1214
これが本来の近江鉄道の電車スタイルである。モハ132+クハ1215か?
これらの車輌は、外観は比較的新しく見えるが、出自を辿れば大正時代の車輌となる。
元車は、西武クハ1203・1204である。いずれも木造ダブルルーフだった車輌である。
モハは1925年(大正14年)汽車会社製造。クハは池袋 - 所沢電化開業にあわせて1922年(大正11年)に製造の梅鉢鉄工所製となっている。
近江鉄道線から跨線橋を渡って国鉄線ホームに移って来る。
当時は国鉄の草津線と信楽線の乗換え駅ナリ。
往時C58の貨物列車を狙って訪問したのが懐かしく思い出される。
たくましい現役の気動車である面構えを見せる信楽行き529列車・・・キハ5826+キハ58651・・・もちろん非冷房車
真夏の熱気を増大しそうなディーゼルのアイドリング音が、気だるく響く昼下がり
あの大事故“信楽高原鐵道列車衝突事故”が発生する7年前の穏やかな姿である。
乗換え客の姿もほとんど見受けられない、長閑そのものの国鉄ローカル線乗り換え駅なり。
草津を経由して京都に戻る。
いつものように奈良線のホームではキハ35がカラカラとアイドリング音を響かせていたが、程なくして非冷房の単に日陰でしかない車輌が、轟音を響かせて出発した。
新幹線ホームとローカル線との妙な対比を楽しめる一角だ。
しかし、この2ヵ月後には奈良線電化完成のために見られなくなる光景でもあった。
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