昭和33年フォトニュース“新特急こだま”

  鉄道記念日  10月14日

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トラベルフォトニュース第11巻第10号(通巻第99号)昭和33年9月25日発行

フォトニュースは、毎月1回25日に発行されていたが、この当時は、発巻を重ねるも、まさに「こだま」一色の体をなしていた。


それだけ国鉄の威信をかけた大事業だったのだろう。


ついでに関連するB4サイズのフォトニュースの中にも興味深いものがいくつかあるので、同様にスキャンして掲載してみた。

フォトニュースこだまB4_ページ_1-1
トラベルフォトニュース第11巻第9号(通巻第98号)昭和33年8月25日発行

国鉄5カ年計画 完成近い 東京⇔神戸 日帰り特急「こだま」

 国鉄ではさきに東京、大阪、神戸間を日帰りで往復できる電車による高速度のビジネス特急を企画、その愛称も公募の結果、「こだま」と決定、ちゃくちゃく車両の製作を急いでいますが、いよいよこの9月半ばには完成、11月1日からさっそうと東海道線にデビューすることになりました。この電車は8両編成、車両の外観や内部設備もこれまでにない斬新なもの。8両のうちモーターの付いた電動車が4両、出力1.550KW、最大運転時速110km(性能としては時速160km)、平均時速81.8km。特にこの電車の変わった点は中2階風に屋根上に突きでている運転台、図でみられるように前後4両づづ同じ編成で、従ってスタンド風の軽食堂が二つ(半車両づつ)ついています。車窓は全部、防音と冷暖房のため二重ガラス、腰掛は2・3等ともテーブル付のロマンスシート。また2等車の座席にはそれぞれラジオを聞くイヤホーンが付いているなど、いろいろの面で新しい構想がもりこまれています。


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トラベルフォトニュース第11巻第10号(通巻第99号)昭和33年9月25日発行

新特急「こだま」11月登場
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トラベルフォトニュース第11巻第11号(通巻第100号)昭和33年10月25日発行

特急 こだま

 東京、大阪間6時間50分、東京、神戸間7時間20分、ビジネス特急「こだま」は11月1日から登場しました。この「こだま」は新しい構想のもとにできた長距離高速電車で、8両編成、最高速度110km(性能的には160km)、2・3等とも快適なロマンスシート、車内は冷暖房完備、窓はあかない二重ガラス、定員は2等が104人、3等が320人、合計424人。この特急は東京、大阪、神戸間の日帰りできるようなダイヤになっているので、電話では用がたりない急ぎの用件の方の往復には大変便利でありましょう。


フォトニュースこだまB4_ページ_3-2

しかし窮屈でチープなビジネスデスクでは、どれだけ仕事が捗ったのだろうか?

中段の「色見本」の写真は、最初は何が言いたいのか即座には分からなかったが・・・電話では色目が伝えられないから、日帰りができる「こだま」を利用して持っていけ!ということを国鉄さんが言いたいらしい・・・現在の情報伝達手段の多様性を感じられてならない。




そののち、時代が下がって、昭和35年になると・・・あのクロ151が登場する。

フォトニュースこだまB4_ページ_4-1
トラベルフォトニュース第13巻第6号(通巻第118号)昭和35年5月25日発行

 6月1日から東海道線に登場した長距離高速電車の特急「つばめ」と「こだま」は、新車両の形式も全く同じ12両編成。その編成は、まず大阪寄りの最前頭部にデラックスな新展望車、そしてモダンな新食堂車とビュフェを中央に大阪寄りに2等車5両、東京寄りに3等車6両(1両はビュフェと合造)。展望車は窓も素晴らしく大きく、シートの間もゆったりとした14人分の安楽椅子席の部屋と家族ずれの旅行などに重宝な、落ち着いた雰囲気の4人用の別室からなっている。またビュフェと展望車からは、東京・大阪・名古屋へ“モシモシ”と電話もできる。


(以下カラー部分の拡大)

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ガラスのケーキケースなど本当に存在していたのか・・・はなはだ怪しい?


フォトニュースこだまB4_ページ_4-4

一周り大きなパノラマウインドが最大の魅力のこの車両。

1等車の制度がなかったためか、この座席の利用には、2等車の料金に加えて別途「特別座席券」の料金が必要だった。

座席から電話が掛けられるといっても、現在に於いては禁忌事項だし、パイプスモーキングも今となっては怨嗟の標的であり、隔世の感を禁じえない。


これは2008年5月交通科学博物館にて特別公開していたパーラーカー・クロ151の“安楽椅子”の実物

R0011206-1.jpg


これを初めて目にした時は、大いに喜んだものだったが、上記のフォトニュースの登場時のものと比べてみると、その著しい退色ぶりにその歳月の長さを自ずから感じる。


昭和35年このような豪華な車両が登場したが、わずか4年後には東海道新幹線の開通を迎え、早くも優等列車の地位を譲ることとなる。



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Comment

2013.01.06 Sun 08:51  |  

「ビジネス」を売り物にした点は、新幹線と共通の発想でしょうね。
父に連れられての高知旅行で、西下した特急車「うずしお」に乗車いたしました。
先頭から2両目の二等車でした。パーラーカーは取れなかったと父。
クロ151は、惜しいところで乗車を逃しました。
もう50年近く前のお話です。

2013.01.06 Sun 12:28  |  看板列車

パーラーカーに食堂車、ビュッフェ、まさに看板列車にふさわしい設備ですね。
今じゃこれだけの設備を必要とする長距離列車も少なくなってしまいましたが。
近鉄「しまかぜ」に期待しましょうか。

  • #-
  • サットン
  • URL

2013.01.06 Sun 15:02  |  電車展望車

架線柱が木の区間も一部残っていた東海道本線に颯爽と登場した「こだま」は沿線に相当なインパクトを与えたでしょう。2等車のシートの生地の色や柄は京阪旧3000系や北陸方面の特急車に受け継がれているみたいです。クロ151系はさながらVIP専用車といったところでしょうか。椅子の傾斜角度もかなりありましたね。初代成田エクスプレスの一部のG車の椅子の配置が長手方向に片側が2,1と交互になっていたのは贅沢でした。クロ151と同様に4人個室もありました。欧州の某国(国名は不明)の首相や閣僚が来日した時にG車1両丸ごと借り切ったのも頷けます。

  • #-
  • 京葉帝都
  • URL

2013.01.06 Sun 16:54  |  *のりさん こんにちは

新幹線が登場した後は、クロ151は他の幹線で活躍していたんですね。大きなパノラマウンイドから見る須磨海岸の風景は、どんなに素晴らしいものだったでしょうか。今となっては2号車でもお宝体験でしたね。

2013.01.06 Sun 17:06  |  *サットンさん こんにちは

あらためて観察すると、食堂車のほかビュッフェが2輌も組み込まれていたようですが、それだけ需要があったのでしょうか?
考えるに、あの当時列車に持ち込めるのは、弁当用のお茶くらいで、座席のテーブルの下には栓抜きがあったとはいえ、ビールやジュース類はまだまだ瓶で、車中に持ち込むには嵩張りましたからビュッフェの利用が多かったのかなあ??

2013.01.06 Sun 17:18  |  *京葉帝都さん こんにちは

そういえば、2等車の座席の生地は京阪旧3000のものとそっくりです。驚きました。
またクロ151の開発コンセプトは“電車の展望車”だったと記憶していますので、豪華さが段違いですね。一般市民にとっては高嶺の花にはちがいなかったことでしょう。ビジネスとは謳ってますが、まだまだ名士列車のイメージを強く感じてなりません。

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段段車窓が薄暗くなり、汽車が次第に濃ひ夕闇へ走り込んで行く時に聞く汽笛の響きは、鼻へ抜けたかさ掻きのやうな電氣機關車の聲よりも、蒸氣機關車の複音汽笛が旅情に相應しい。


          


  いつの間にか窓が眞暗になり、窓硝子に響く汽笛の音が、蒸氣機關車C62の複音に變つてゐる。


          
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