平成5年 南海電車の旧塗装車輌を求めて
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- 07:00
- ∇鐵道ほとがら帖/平成編 - ├平成元年-平成5年
最近、南海電車の伝統ある南海カラーが変わりつつあるというので、今のうちに記録しておかねばと思い、クラシックな南海・汐見橋駅からフォト散歩に出かけた。
平成5年9月11日

この南海1521系車輌も風前の灯火・・・汐見橋線ではこの2年後の平成7年8月24日に運転終了となり、同年10月の和歌山港線でのさよなら運転をもって南海における営業運転を終了した。

昭和の扇風機がブンブン廻つて生温き空氣を攪拌してゐる・・・そもまた一興なり。

20分に1本の運用なので、すれ違うシーンは貴重なのだ!
(周りの風景は現在とさほど変わらないのだけれど、車輌が違うだけで絵姿がずいぶん違う・・・)

終点の岸里玉出駅は、その先の線路が切断され、汐見橋・岸里玉出間は、いよいよ陸の孤島となっている。
汐見橋駅に臨時の検査場が設けられたというものの、車輌トラブルがないことを祈るばかりなり。
この先、本線に繋がるのは、あと2年の工期を要する。

クラシックな旧“玉出駅”が現存なのは嬉しい限りなり・・・しかしこの姿を見るのはこれが最期となった。
高架駅の拡張工事とともに人知れずその姿を消した。


新装の高架ホームでは、このように新旧色とりどりの車輌が往来する。

車体のカラーは、どちらが良いか悪いかということではなく、その判断は、見る人がどちらに慣れ親しんでいるかということに依るものだ。

南海本線では、このようにかなりの割合で新塗装車輌が増えている。

和泉大宮を高速で通過する和歌山市行き急行

平成23年に撮影した和泉大宮駅 あまり大きな変化はない!

羽衣駅で高師浜線もチェック!


高野線の21000系ズームカーは、南海本線の車輌とは異なり、このようにモスグリーンの細いラインが入った、いわゆる高野線カラーがスマートでかつ正統派だと思われる。
また、この車輌山岳区間を走るため、モーターのギア比の関係からか、とにかく走行音にただならぬ轟音を伴っていた。ホームで他所を見ていても入線してきた車輌がズームカーであることが、その音響で分かったものだった。

三和銀行の名前も懐かしい南海の難波ビルディング・・・屋上に見える小さな観覧車も、また懐かしい。
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Comment
2013.04.14 Sun 18:18 |
旧塗装は確かに古臭いんですが、現在のネズミ色もどうもぱっとしませんね。
少なくともサザンは旧塗装の方が似合っているんじゃないかと思います。
「こうや号」の塗り替えを思い止まったのは英断ですね。ネズミ色の「こうや号」、想像するだけでも・・・・。
- #-
- サットン
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2013.04.14 Sun 20:45 |
旧玉出駅の画像は本当に貴重ですね。まさしく「人知れず消えた」という感じです。隣の岸里駅舎には幾何学模様のステンドグラスがありまして、現在は新駅舎の岸里口に新駅舎にはめ込まれる形で保存されています。ただ、何の説明書きもないのがとても残念です。
南海には、緑が良く似合っていると思います。もう一度緑をメインにしたデザインに戻して(変えて)欲しいと思うのは私だけでしょうか・・・。
2013.04.16 Tue 22:51 | *サットンさん こんにちは
今の南海色は、確かに如何なものかと思いますね。
また林間特急色や天空などホームカラーに統一がなされていないのが残念です。
- #UXr/yv2Y
- FUZZY
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2013.04.16 Tue 22:57 | *のりさん こんにちは
旧玉出駅の写真は、アチコチ検索をかけても、のりさんのブログ記事に登場するモノクロ写真以外に見つかりませんでした。よって敢えて興味ある方に知ってもらいたく大きなサイズでアップした次第です。
大正期のデザインを継承する貴重な駅舎であったと思います。
※今となっては残念に感じることは、地上駅時代の岸和田駅の写真を撮っていないことです(笑)
- #UXr/yv2Y
- FUZZY
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2023.08.02 Wed 03:20 |
こんばんは。
岸里玉出駅の駅舎も、実に瀟洒だったのですね。
お写真を拝見し、今に残っていたならば“映え”スポットになっていたのではないかとさえ感じました。
工事中の汐見橋方面の仮駅、汐見橋駅にあった仮設の検修設備、これらも初めて見ました。
貴重な記録なのではないかと思います。
難波を統一のターミナルとした中で、汐見橋方面の存在が薄れていく過程にも映ります。
駅舎も線路も、古きは失われたり表に出なくなったり、寂しいものです。
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