平成6年 南海の新星「空港特急・ラピート」登場
- Sun
- 07:00
- ∇鐵道ほとがら帖/平成編 - ├平成6年-平成7年
南海電鉄が発表した関空連絡の新型「空港特急」なるものの設計図書を見たが、いままで見たこともないデザインの列車だった。
微かに戦前の流線型車輌の流れを感じるものの、その奇抜なデザインに瞠目するとともに、本当に実現可能なのかと猜疑心をもってその動向を見守っていた。
しかし、ついに現実の車輌として登場した!
平成6年9月4日のことである。 関西国際空港開業に伴い南海の新星「空港特急・ラピート」がその運用を開始したのだった。
それから3ヶ月ほどたった平成6年12月18日南海・貴志川線を訪問する経路として南海難波駅に立ち寄った。

難波駅では、9番線にラピート専用ホームが設けられ、専用の特別改札を設置して、女性アテンダントを配すという、南海電鉄の威信をかけた意気込みが感じられる設計となっていた。
パタパタと表示が変わるフラップ式表示板も懐かしい。

午前11時00分のラピート・α11号の発車シーン
もちろん乗客のほうもそれなりにステイタスを感じ、関空に行くならラピートに乗ってみたいと思うようになっていた。

当初、αは特別列車として難波駅 - 関西空港駅間無停車、βは途中駅として新今宮駅・堺駅・岸和田駅・泉佐野駅に停車していた。


「レトロフューチャー」をデザインコンセプトとした南海空港特急<ラピート>は、力強さと速さを融合させた先頭形状と人間味ある曲線、航空機のイメージから生まれた楕円窓がデザインのポイントです。最高時速120km/hで、南海なんば駅と関西空港駅の間をダイレクトに運行。国際都市なんばにふさわしく、都市景観としての充分なデザイン性を備えた、最先端の鉄道アクセスです。また、端正なそのフォルムの内部には、ゆとりある車内空間までも包み込みました。快適な居住性やゆきとどいたサービス施設・スタッフにより、快適に、しかもスピーディーに、お客さまを目的地までお運びします。(南海電鉄HPより)

冬の陽が早くも落ちた午後5時すぎの難波駅の様子。

存在感たっぷりのラピートであるが、その鋭角な先頭部分には、新車であるためか、日本刀の波紋のようなゆらめきが見えている。



一方4番線には、貫禄たっぷりの21001系がおわす。

これも南海の一つの顔である。

モハ21001の名板 小生と同い年の昭和34年製となれば、愛着も一入である。

なんば寄りの先頭車は、角ズームカーであった。


南海空港特急・ラピートよ いつまでも!と言いたくなるシーンである。
そして月日はめぐり・・・
期間限定ではあるが、どうしたことかこの20年後に「赤いラピート」が登場することとなった。

平成26年5月4日今宮戎駅ホームより
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平成26年4月26日から同年6月30日までの期間限定というが、“赤ラピ”狂騒曲はしばらく続きそうだ・・
H26.5.4難波駅9番ホーム
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Comment
2014.05.12 Mon 07:33 | ラピートよ永遠に…
赤いラピート、乗ってまいりました。想像以上に違和感がなく、とてもかっこいい仕上がりでした。
ラピートの完成予想図を、初めて地下鉄の車内広告(妻面上部にありましたね)で見たときの衝撃は忘れられません。
「なんじゃこりゃぁ!、大砲の弾みたいな電車や!」
そして、現車を見て、
「おぉっ!」
早いもので、あれから20年。
この電車は、間違いなく鉄道史に残るデザインになることでしょう。
2014.05.13 Tue 16:48 | *のりさん こんにちは
もうあれから20年も経つんですね。こちらも草臥れてくるはずです。
先頭部分のデザインが奇抜でした。確かに大砲の玉のようで、設計者は、まさに“弾丸列車”をイメージしていたのでしょうか。同じく歴史に残る名車であることは違いないと思います。
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- fuzzy
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2014.06.18 Wed 11:28 |
もう、登場から20年ですか!? 私も運転開始後間もなく勇んで乗りに出掛けたものです。
昨年久し振りに乗ってみたんですが、一時の空気輸送は脱したようで、なかなか賑わっており安堵しました。
内装はくたびれが目立ち始めていますが、外観はデビュー時のインパクトを維持しているように思います。流石の力作ですね!
- #-
- サットン
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2014.06.21 Sat 09:32 | *サットンさん こんにちは
私も近時ラピートには乗車しましたが、内装のくたびれは予想以上でした。なんだか手を掛けていないような感じすらしました。外装は水垢が見られる程度でおおむね良好と言った具合ですね。赤ラピも期間限定ということもあり、直ぐに姿を消すことでしょう。つぎは黄ラピですかねぇ?
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