D51200本線復活1周年 SLやまぐち号(その3)
- Sun
- 07:30
- ∇鐵道ほとがら帖/平成編 - └平成30年~平成31年
(前回からのつづき)
12:59津和野駅到着

到着後列車は回送として留置線に移動

津和野駅本屋

こちらは、ご当地出身の安野光雅画伯が描く昔の津和野駅
駅前には、自分の美術館がちゃっかりと大きく描かれてあるところが、ご愛嬌である。
(安野光雅美術館パンフレットより)

右手の建物が安野美術館である
入場券とともに津和野の指定店利用可の金券を購入して町中をぶらりとする。


古い構えの造り酒屋「土橋商店」の前を通過 地元の銘酒「初陣」の蔵元である
立ち寄りたしの言葉にも、家人たちは、にべなく却下
やむなく姿こそ留めむとて撮るなり

遅い昼食は、本町通りの民芸茶屋「遊亀」さんを訪れる。
これは、山菜ふき飯定食「1,800円」 ご当地の山菜をふきめしを一緒にいただく定番料理
(※)ふきめし:塩漬けのツワブキを水洗いし、千切りして煮つけたものを炊き上がって蒸れる前のご飯に混ぜ入れたもの。ツワブキのほろ苦い香りが野趣に富む。

この店舗は、通路に水路があり、アユやヤマメが泳いでいる。
注文があれば網ですくって直ちに料理してくれる。
こちらは、ヤマメ定食 2,550円
ヤマメの塩焼き、唐揚げ、背ごし、味噌汁と、ヤマメづくしの定食となっている。

津和野のメインストリートと言うべき「殿町」
昔の門構えとなまこ塀がつづいている。

道路沿いの掘割には菖蒲が植えられ、そこには大きな錦鯉が泳いでいる。

和風の殿町にもすっかりなじんでいる津和野カトリック教会
頃合いの良い小さな教会である。

内部は椅子席ではなく、畳敷きだった。
信仰に形式なしの一つの具体例と受け止めた。

津和野川の大橋の手前を北上すれば、弥栄神社がある。
その境内からは山口線の鉄橋がよく見えるので、益田行の下り普通列車を撮ってみた。

その境内では、犬の散歩ではなく、ヤギを散歩させる人がいた。
犬がよくてヤギはダメということはないが、何故か不思議な風景に見えて仕方がない。
そろそろ出発時刻が近づいてきたので、駅へと戻る。

非自動改札の向こうには、二重屋根のオハ31系客車が見える。
これは、懐かしき昭和中期までの改札口風景である。



冬の優しい陽光がくろがねの躯体を照らし出している
なんと幸せなひと時であろうか・・・またなんと幸運な機関車であろうか・・と考えてしまう一瞬である。


ちなみに、これは実家にあるD51200のパネル写真
中央西線の現役時代のものだが、煙突に集煙装置を載せているだけで随分印象が変わるものだ。

15:45の定刻に発車したSLやまぐち号は、津和野川の大橋鉄橋を渡る時に、多くの見送り客が手を振っている様を見ることとなる。毎週運行している列車にもかかわらずだ。
下記の安野画伯描くそのシーンがまさに展開されている。


道路にて撮影していたファンに容赦なく黒煙が浴びせかけられる。

長いトンネルが続くと、最新鋭の車輛といえども、機関車の煙が入り込むようで、うっすらと霞んでいる。
(3号車ナハ35-4001のフリースペース部分にて)

車内限定の清酒「初陣」を購入

ラベルは、安野画伯のデザインによる特注品である。
車窓からの風景を楽しみながら、焼きフグをあてに、グビグビやっているとほどなく空瓶となる。

車内で配布された「SLやまぐち号乗車記念証」(表・裏)

薄暮の中、特急「おき」とのすれ違い

気動車が休む車輛基地の脇を通過すれば、まもなく終着駅・新山口である。

新山口には17:30到着
白熱灯(実はLEDだが)輝く車内の木の質感と青い背摺のコントラストに、昔を思い出す。
夜汽車のプラットホーム景色はこんな具合だった。

徳山まではレイルスターのこだま745号を利用し、乗り換え後はのぞみ58号となる。

楽しき家族旅行もついに終わりぬ。
こんな旅行はあと何回できるのだろうか・・・


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Comment
2019.01.01 Tue 23:19 | D51やまぐち号 1周年
ファジーさん、明けましておめでとうございます。、
D51200号機が本線復活して1周年となるのですね。
私は去年、復活した時の重連運転時、下りの岩佐~津和野間と上りの津和野~新山口間に乗車しました。下りの一区間は5日前にたまたまとれたんですが、今回の写真を見せてもらいますとナンバープレートが通常に戻っていましたね。去年はD51もC57も赤ナンバープレートでした。45年ぶりに蒸気機関車に牽引された列車に乗れて感激しましたし、また多数の沿線住民等が手を振って見送ってくれた光景や汽笛等の社内音も楽しめました。
- #-
- t-meid51
- URL
2019.01.02 Wed 11:17 | *t-meid51さんこんにちは
コメントありがとうございます。
各地でSL列車が運行されているのは、ファンのみならず地元の行政にとっても喜ばしいことなのでしょうね。
数年前、球磨川沿いにハチロクに牽引されて熊本まで乗ったことがありましたが、D51よりゆっくりした速度で、古き大正を味わいました。
近畿では北びわこ号がありますが、梅小路という一大機関区があるというのに、大阪周辺はやはり過去の鉄道事故がトラウマとなって実施に踏み切れていないのが残念です。
今年もご愛読よろしくお願いします。
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