Leica Summilux 35mm f1.4 試写
平成8年・9年といえば、カメラ道楽も本格化し始めたころで、甘美なライカの底なし沼にも魅了されつつある頃だった。

このライカのレンズ・ズミルクス35mm f1.4もそんな折購入したものだった。
大口径の広角レンズがほしくて触手が伸びた。
手許の控えを見ると、H9.1.18大阪の中古カメラ専門店で美品を\100,000-で買ったとある。
専用のフードやフィルターも別途買ったのでさらに2~3万円かかっていると思われる。

f1.4の開放値で撮るとピントの合っていない場所はズドーンとぼける。この滲むようなぼけ味が何とも美しい。
新しいレンズを買うと使いたくなるのが人情であり、ライカM6に装着して仕事の出張の際にもカバンに忍ばせた。

岡山方面に出張の朝 大阪駅で準備運動よろしく、1番線から環状線と2番線のスーパー白兎を狙う。


下りの新幹線では、A席から宮原操車場を俯瞰するのはお決まりのコースである。
日々是好日なり。


0系新幹線の5号車(自由席)車内の様子。2席+2席のゆったり仕様。
細川ふみえのバスロマンの広告が懐かしい。

このときには、ビュフェにも立ち寄っている。
扉にはビュフェと標記してあるが、内容はカフェテリアである。山陽新幹線の「ウエストひかり」で活躍した。
只今の速度211km/hという表示は、いつからデジタル表示になったのだろうか?
そんなことにも気づかないまま、0系新幹線は平成12年に「ひかりレールスター」に置き換えられ、ビュフェの営業を終了した。

内装は、東海道新幹線登場時のビュフェスタイルではなく、このように窓際の一方を通行区域として確保して反対側に喫茶店風にテーブルと椅子を配置したものだった。

岡山駅6番線の117系“サンライナー”
平成元年から岡山駅 - 福山駅間を運行している快速列車である。

備讃瀬戸線の特急しおかぜ号・・・平成31年の現在でも同じ風景が繰り広げられている。

地上駅時代の宇野線の大元駅

115系が走るホームの反対側は、かつては岡山臨港鉄道の始発駅であった。
後方に下電バスのビルが望めるので間違いない。
岡山臨港鉄道は、昭和26年にスタートして昭和59年には廃止になった極めて短命な鉄道だった。

この大元駅も4年後の平成13年には高架駅になり、この風景も今では見ることができない。


新大阪駅の在来線連絡の新幹線改札口を出たところにある地下鉄への連絡改札
この当時はまだ自動改札ではなかったようだ。また東西線開通の釣り看板が懐かしい。
このように、ズミルクスの開放での描写は、ソフトレンズの様でもあり、現在のコマ収差を抑えてあるレンズにはない味わいがある。
よって、今でもついつい持ち出してしまうレンズとなっている。

これは、奈良・白毫寺の参道である。萩で有名な古刹であるが、この時期だと参拝者も少なく静かにフォト散歩ができる。

このレンズ、少し絞りを絞ったときの線の細い精緻な写りに唸ることがある。黄色い土壁が落ちた土蔵の描写がそれである。

三叉路の小さな番人にも敬意を表して1枚!


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