近鉄名阪特急80000系“ひのとり”初乗車
- Sun
- 07:00
- ∇鐵道ほとがら帖/令和編 - └令和元年~
平成2年8月4日(火)仕事の関係で四日市に出掛けることとなった。
大阪から四日市に鉄道で行くには、JRの関西本線でゆっくり行くか、近鉄特急でシャーッと行くか、新幹線で名古屋に出て近鉄で戻るか、いろいろと手段がある。
そこで、今回の仕事の内容を勘案すると、近鉄特急でシャーッと行くことにした。

大阪難波駅にて・・・往年の名車30000系ビスタカーも、新型特急車両の登場によりその地位が危うくなってきた。
四日市での時刻には少々早いが、今年3月に登場した名阪特急80000系“ひのとり”に乗車したく、大阪難波発7:00の“ひのとり1号”のプレミアム席を予約する。



ワインレッドの重厚な車体は、近年の近鉄カラーのなかでは出色のものだ。
しかし、地下ホームでは、この艶ありボディーにあれこれと映り込むのが難点である。


乗車すべき6号車は、最後尾車両である。
この車両は、初乗車なのでやはりドキドキする。

両端の1号車と6号車は座席が上部にあるハイデッカー車輛となっているので入口デッキとは段差がある。
同じくハイデッカーの“しまかぜ”には車内販売と車いす用のリフトが備え付けられていたが、この車両には見受けられない。
“しまかぜ”は観光用、“ひのとり”はビジネス用と割り切った仕様となっているのだろうか。

また、壁面にコインロッカーが設置してあるのはユニーク。これなら安心して座席でくつろげる。
新幹線が大型荷物スペースを座席後方に設置したのとは、趣きが異なる。

また、挽きたてコーヒーの自動販売機が設置してあるが、白湯は無料で提供される。
そしておつまみ類も自動販売機で販売されている。
コーヒーは1杯200円だが、横には両替機もあるので安心である。

記念すべき最初の指定席6号車3A席をパシャリ!
仕様は、“しまかぜ”の座席と一緒のような気がする。
座席のうしろにバックシェルがあるので、リクライニングを利かしても後ろの座席に影響しない仕組みとなっている。
また、前後の座席スペースは1,300mmもあり、JR東日本の新幹線「はやぶさ」の特別座席「グランクラス」と同等である。
グランクラスの乗りごごちを味わえると考えると、プレミアム料金なんて安いものだ。

収納されているテーブルを広げれば使いやすい大きさである。新幹線のテーブルより使いやすい気がする。

洗面スペースは、直線で構成されたシンプルな現代的なもので好感が持てる。

5号車の普通指定席をのぞいてみた。
特筆すべきことだが、プレミアム席だけではなく普通座席にもバックシェルを配備している。
これは、“ひのとり”が最初に配備したものである。
しかし・・・新型コロナウイルスの影響でガラガラである。

プレミアム席は、好事家しか利用しないものなのか?・・・プレミアムカーは、それ以上に空席が目立つ。

せっかくなので、HINOTORIコーヒーをいただく。
あまり売れていないのか、香りが少なく、やや不満。コンビニコーヒーの方が美味である。

後方の展望席からの様子・・・立ち位置ではこのような風景だが、座席からだともう少し目線が下がる。

8:22定刻で津に到着。四日市には停車しないので、ここで下車する。

近鉄四日市駅には、仕事の予定時刻より早く到着したので、あれこれとパトロールを始める。
湯の山線の3両編成の車両も見るべきものの一つ。

湯の山温泉のプレートが、旅人をして旅情豊かなるものにせしむる。

堂々の名伊特急・・・ただし車中はガラガラ

近鉄四日市の駅ビルに隣接する「あすなろう鉄道・四日市駅」
今や絶滅危惧種である昔の軽便鉄道の面影を残すナローゲージ鉄道である。
大正元年創業となる内部線の軌間が762mmというナローゲージなのだ。

もともとは、浜田城の城郭であった鵜野森神社の鳥居を取り込んでのワンショット
嗚呼、デジカメは、どうしてもシャッターラグが生じるのでストレスが溜まる。
スマホのカメラよりはマシであるが・・・

四日市での仕事を終えて、帰路に就く。
往路も“ひのとり”を選択。
ダメもとで先頭車の最前席を検索すると・・・なんと1B・1Cが空いていた。一人席の1Aは予約済み。
コロナの影響できっと横の席には乗客はあるまいと信じて、1号車最前席のど真ん中の1B席を購入(^∇^)ノ

津までは通常の特急車両で行き、そこからの乗車となる。

“ひのとり”に乗車し、指定席に着席すると・・・そこは、まさに特等席であった。
気を静めるため、おもむろに車内案内などを広げてみたりする。

少し落ち着くと、ランチタイムである。
近鉄四日市の駅ビルには、近鉄百貨店が入っているので、弁当入手には苦労はなかった。
そこで購入した京樽の海鮮ちらしと駅のコンビニで入手したサッポロの「至福の苦み」500mlで味覚を、そして展開する晴天のパノラマシーンで視覚を養う。
まさに至福の時の到来である。

ランチが済むと、思いっきりリクライニングを利かせ、フットレストに足を投げ出す。
いわゆる“たれパンダ”状態で運転席のパノラマウィンドゥからの、移り行く絶景を大いに愉しむ。

大阪上本町到着までの1時間20分、雑念なく景色を楽しめた。
日日是好日なり!


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Comment
2021.11.17 Wed 15:49 |
乗られましたか「ひのとり」!
私なんぞは先日やっとのことで京阪プレミアムカー試乗を果たしたところです。
小田急がバリアフリーに対応できないとハイデッカーのRSE、HiSEを早々に引退させたのと対照的な近鉄のポリシーが面白いところです。
- #-
- サットン
- URL
2021.11.18 Thu 06:01 | *サットンさんこんにちは
「ひのとり」の乗り心地は特上でした。特に運転席後ろの1番B席は絶品でした。普段は埋まっている座席ですが、簡単に予約が取れたのはコロナ禍の思わぬ副産物化もしれません。
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