流電 クモハ52002
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- ∇鐵道ほとがら帖/昭和編 - ├昭和49年
昭和11年に京都・神戸間に颯爽と登場した流線型電車モハ52形は、鉄道ファンの憧憬の的だった。
老いてなお、飯田線で活躍という情報は常々得ていたので、機会があれば是非・・・と思いながらもなかなか実行する機会がなかった。
しかし・・・ある日思い立ったが吉日、昭和49年8月24日、夏の暑い日、豊橋に向かった。
もちろん在来線を利用して、何時間もかけての訪問である。
途中米原ではDD503+DD505の姿を見る。

この当時、何台ものDD50がいつも米原の転車台のまわりで日向ぼっこしていた。
特に1次形のフロントマスクは、海坊主のようで愛嬌があったね。
しかし、結局この車両の活動している姿は見れず終いだった。
長い時間がかかったが、ようやく豊橋に到着。
豊橋の飯田線ホームには、先客あり。

クハ47076・・・古豪ながら、正面のHゴムがなんとも残念だ。
片町・阪和でも前面のHゴム車両が多く見られたものだった。
実際、運転する運転手にとってはこのほうが好環境には違いないのだが・・・。
入れ替わり立ち代り旧型国電が出入りする。

ここの行き先表示板には、下に発車時刻が入っている。

といことは、列車の本数分だけの表示板があるというわけか・・・と思うが、実際はそうではなく、
まことにファジーなものらしい。

先頭はクモハ42。デザインとして完成しているものは、今見ても古さを感じないね。
2両目の車両が気になるなあ。元形式は、一等格下車のサハ75だ。
関西は阪和・片町のオレンジバーミリオンの色目が眼に慣れていたので、スカ色の旧型国電は、なんといっても目に鮮やかであった。
おお、程なくして本命の登場だ。
名鉄パノラマカーを横目にクモハ52003の進入。

最後尾は、クモハ52002。
はじめて見る流電クモハ52。

憧れのフォルムをもった車両であるとともに、流線型の先頭車両が時空を超越して、昭和という時代をすべて見てきているようで神々しい。とにかく眼前に現役の車両がいるとことが、大感動!!!

スカート部分がないところは、想像力を逞しゅうすれば、補填可能である。
帰り際に車窓から1次形のクモハ52001の姿も確認する。

(つづく)
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Comment
2008.05.15 Thu 12:55 |
おお~っ! 流電モハ52形、カッコイイ~!!
実際には空気抵抗の軽減効果はほとんど無く、スカートは点検時の邪魔に・・・なんてことが旧型国電50年の本に書かれていましたが、見た目重視というのが、何とも心をくすぐります。。
- #-
- うたに
- URL
2008.05.15 Thu 18:14 |
気になる車輌は一等車格下げのサハ75です。台車がコロ軸のTR23に見えるので(TR45Aです)101か102のどちらかでしょう。
47076ですが、当初80系と組んで上越線を走っていたので、Hゴムのお顔は止むをえなかったところです。
前位台車までのスカートなら、踏切事故防止もあって戦時中撤去にはならなかったような気がします。ないほうがいかつくて、これもアリですが。
2008.05.15 Thu 20:55 |
*うたにさん。こんばんは。
昭和初期は、流線形の時代でしたね。
これ以外にもC5343やC5520、キハ43000・・・空気抵抗より、その時の流行の様なものを感じさせるスタイルでした。
*なにわさん。こんばんは。
ご指摘ありがとうございます。かなりあちこち検索したつもりでしかだ、元一等車のサハ75でしたか。
http://mc53.kokuden.com/sub.htm/sub13.htm/sub13.htm
中央の扉は後付のものだったのですね。納得しました。
また、流電のスカートなし・・・これはこれで端正で好ましいと思われます。
2008.05.15 Thu 21:52 |
いいですねぇ。実は、私も昭和54年の夏に訪問しています。そのときのことを、懐かしく思い出します。白黒ですが、写真も少し撮っていますので、そのうちブログでご紹介したいと思っております。
2008.05.16 Fri 22:29 |
流電...懐かしいとは言えないんですよね。残念ながら
大学受験中の78年に引退してしまって(T.T)
鉄道ファン誌の表紙で知り、こんな美しい電車があるのかと思ったものでした。
飯田線には、何回は訪れましたが完乗したのでは1度だけ。東京から大垣夜行で豊橋まで行き、駒ヶ根で途中下車して、駒ケ岳往復というハードスケジュールでした。
- #IqQpJL3M
- kashy
- URL
- Edit
2008.05.17 Sat 07:00 |
*のりさん。おはようございます。
この当時の飯田線は、車種が豊富で鉄道ファンの聖地みたいなところでしたね。またブログにアップしてください。
*Kashyさん。おはようございます。
現役のこの車両の姿を見ると、ちょっと人生観がかわりますよ。サイババに逢ったような・・・そんな稀有な車両です。
飯田線完乗されたのですか。しかも駒ヶ根往復付とは・・・驚きました。
私はいまだ佐久間までしか北上したことがなく、後日の楽しみにとってあります。
2008.05.18 Sun 21:54 |
*jun’barさん。こんばんは。
そんなにしっかり見ないでください。
拙い作品ですから・・・。
*サットンさん。こんばんは。
なぜか、スカ色は、すっきりとした洗練されたイメージがありますね。都会的といいますか・・・。東海色やブドウ色に囲まれた関西は野暮ったく見えてました。
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