ライカ IC

ひさしぶりにカメラの話題をひとつ・・・。


Leica IC は、1949年に登場したライツ社の特殊なカメラ。

DSC03537.jpg


ドイツは第二次世界大戦終結時、またも敗戦国となったわけだが、連合国が光学技術の高さを知っているものだから、その生産をバックアップしたため、戦後もすぐにカメラの生産が開始された。

これはそんな中、顕微鏡撮影やドイツ郵政省の電話度数読み取り用に開発された特殊なカメラである。


よってファインダーがない。必要ないから省く・・・ドイツ的合理主義である。

シャッターボタンとシャッタースピードを調整するダイヤルと巻き上げノブがあるだけ。

この当時のものは、戦後の物資難で、メッキの状態の悪いものが多いが、この個体は極めて綺麗である。



これを本来の用途ではなく、一般撮影に使うのが、マニア(偏固者)である。

軍艦部にはアクセサリーシューが二つあるので、そのひとつに外付けのファインダーをつければいい。

DSC03535.jpg

たとえば、こんな風にニコンの28mmのレンズをつける。ファインダーはライツのものがいいね。
広角なので、目測で充分。スナップ向きの軽快なカメラとなる。



また・・・

DSC03736.jpg

キャノンの25mmだとこんな風になる。このレンズはペッタンコでカッコいいね。
コンパクトなレンズと対比してその大きなファインダーが存在感を主張する。



50mm以上のレンズをつける場合でも、勿論目測で距離を測ればいいのだが、几帳面な撮影者のために、もう一つのアクセサリーシューに単独の距離計(レンジファインダー)を立てる方法がある。


この当時距離目盛にfeet表示のレンズとm表示のレンズとが混在していたのでこの距離計も両方ある。

DSC03552.jpg

(上feet用、下m用)

ひとつだけでも脳内で換算すれば目的は達せられるのだが、なぜか両方持っていないと不安なのだ。




この距離計で測って、その数値をレンズの目盛りに移してやる。もちろん手作業で。





この距離計を、アクセサリーシューに取り付けるとこういう容貌になる。

DSC03726.jpg


レンズは、赤エルマー50mmf3.5を装着。



この姿を見て、美しく感じるか否かで・・・

その人の進むべきカメラ道(甘美な底なし沼へ進むか・・・ドライな現代的正統派になるのか・・・)が決まっていくのだろう。

・・・どちらが幸せかは解らないが・・・







  ・・・ああ、美しいふるーつ☆Cultivation・ドキドキハート











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Comment

2008.04.11 Fri 21:55  |  

最後の1枚が… 非常にヤバい…
この、絵にも描けない美しさと申しますか
実用性とはかけ離れているにも関わらず
非常に写欲をそそられるスタイル… うはぁ、素晴らしい♪

>なぜか両方持っていないと不安
いやぁ、それは当然ではないですか。
当時モノは使う使わないに関わらず見つけたら揃え
それを装備させて悦に入ると言うのが至福の時(笑)

しかし、潜望鏡スタイルは本当にカッコイイですねぇ(^^

2008.04.12 Sat 00:21  |  地獄での再会

Agasさん。こんばんは。
ベスト判にいそしまなければ多くのカメラが泣いていると言うのは・・・よくわかっているのですが、35mmのほうが使いよいのでついつい・・・。

それにしてもⅠCの立ち姿、お好みですか。この写真、左からの白紙によるレフなどを当てまして、一番クロームの美しい姿をお見せしたのでは・・・と思っています。
同じ地獄行特急の展望車でお会いしましょうね。

挨拶はそのときに・・・。

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2008.04.13 Sun 11:32  |  

お見事な名機です。
憧れですね。

2008.04.13 Sun 17:50  |  いいですねえ

この満艦飾装備。
ニコマート使いにはたまりません。

2008.04.13 Sun 23:14  |  

*junsbarさん。こんばんは。
 単なるクラシックカメラではなく、今でも現役というのが嬉しいです。ただ今後は35mmフイルムの供給次第というのが辛いところです。

*なにわさん。こんばんは。
 お久しぶりですね。お元気でしたか?
 ニコマートも現在からみれば、クラシックカメラの範疇になるかもしれませんね。でもニコンはレンズマウントを変えずにいるので、尊敬します。これでこそ伝統ある光学機器メーカーだと思います。

  • #-
  • ファジー
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2008.05.10 Sat 05:38  |  目の保養

憧れであり続けてバルナックライカ
今でも胸ときめきます。
感動の足跡でです。

2008.05.10 Sat 07:05  |  

*HSさん。はじめまして。
 コメントありがとうございます。
 私もライカは永遠だと思っていましたが、銀塩フイルムの行く末が心配になってきたので、ライカもどうなっていくのか気になっています。

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汽笛一聲・阿房列車

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何カノキツカケガアレバ汽車ノ事ヲ一所懸命ニ記述シテヰル。子供ノ時ノ汽車に對スル憧憬ガ大人ニナツテモ年を取ツテモ抜ナイノデアラウ。


DSC01281切符


 阿房(あほう)と云ふのは、人の思わくに調子を合はせてさう云ふだけの話で、自分で勿論阿房だなどと考へてはゐない。
 
 用事が なければどこへも行つてはいけないと云ふわけはない。
 なんにも用事がないけれど、汽車に乘つて大阪へ行つて來やうと思ふ。   
    ・・・内田百閒「特別阿房列車」


        

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長崎の鴉・・長崎阿房列車

段段車窓が薄暗くなり、汽車が次第に濃ひ夕闇へ走り込んで行く時に聞く汽笛の響きは、鼻へ抜けたかさ掻きのやうな電氣機關車の聲よりも、蒸氣機關車の複音汽笛が旅情に相應しい。


          


  いつの間にか窓が眞暗になり、窓硝子に響く汽笛の音が、蒸氣機關車C62の複音に變つてゐる。


          
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