「明治37年最新詳密世界全地図(2)」
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- ∇ファジーコレクション - ├古書三昧(戦前篇)
まずは、大日本帝国の周辺。
明治37年であれば、日清戦争は終わっているので、台湾は日本に編入しているが、日韓併合はまだなされていない。
平壌、京城が仲良く並んで、日本とは異なる色彩が施されている。
沖縄ではなくて琉球となっている。明治12年には沖縄県になっているはずだが・・・?
東支那海とは書かれずに東海(トンハイ)となっている。これは中国の表記なんだけどね。
ウラジオストックは浦塩斯徳。敦賀や函館との定期航路があったことが窺える。
また、ちょうど地図の破れのあるところだが、この先日露戦争の成果として、一年後には樺太の南半分の割譲をうけるのだが、この当時のカラフトはすべて露西亜の領土。
ところで、この地図が発行された明治37年8月は日露戦争の真っ最中!!
旅順の露西亜の要塞をガンガン攻撃している頃で、3ヵ月後にはあのニ百三高地の戦いを迎える。
さて、地図の樺太南端のギザギザ線は、流氷界を表しいてる。そんなものが地図にいるのか?
占守島まで飛び石のように伸びている千島列島がことのほか美しいね。
・・・つづく・・・
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