「オリジナル レチナ #117」
今までにドイツ製カメラの超有名会社のライツやツアイスが製作した35mmカメラの最初期のもの・・・・ライカA型とやコンタックス?型をご紹介した。
それらの写真機が庶民にとって高嶺の花だった1930年代、一般国民を対象とした安価なカメラを意識した35mm小型カメラがドイツのコダックからついに1934年に発売された。ヤッター!!
それが、RETINA(レチナ)

レチナとは、ドイツ語で「網膜」のこと。
すでにピピュレ(瞳)の名前のカメラがあるので、目に関する用語をつけたのかなあ。
そのレチナの一番最初の機種がこれ。
オリジナルレチナといわれる、#117である。
黒塗りにニッケル金具の怪しい輝きが素晴らしい。ビューティフル!!
ジャバラカメラなので、閉じるとペタンコになる。
両肩についた、ニッケルメッキの大きなフイルム巻き上げ・巻き戻しノブがチャームポイントとなっている。
レンズは、シュナイダー製のXenar(クセナー)5cmf3.5
ナンバーは709036なので、1934年製となる。よく写るレンズである。
絞りもシャッタースピードも距離もすべて自分で選ぶ。
ちなみに只今は、絞りはf11、シャッタースピードは1/2、距離は4mとなっている。
中途半端に機械に頼っていないところがとても潔い!!・・・上手く写ろうが下手な写りになろうが、カメラの故障以外は、すべて自己責任、写し手側の問題となる。
大きさは、現代のコンパクトカメラくらいである。
フイルム装着は、ほぼ現在のカメラと同じ。簡単簡単
しかし、レチナは現在一般的に使われているパトローネに入ったフイルムを使う第一号機であることを忘れてはならない。
フイルム会社のコダックが作った写真機だけあるワイ。
これは、RetinaI型用のオリジナルフード。かなりの珍品!
Kodak銘の象嵌が施されている。
ラッパ型の手の込んだ逸品である。なんともいえない曲線が魅力的。
#117にもぴったりと装着することができる。こんな具合で遮光性抜群。
このカメラも構造が簡単なので、いつまでも使える。ジャバラの痛みもほとんどない。
フイルムがなくならない限りいつまでも使える・・・少し前まで、銀塩フイルムがなくなるなんてありえないと思っていたが、最近少し不安になってきた・・・。
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