「茅葺の里、美山町を訪れて・・・」
同職のカメラ同好会で錦秋の京都府美山町を訪れる。
;
アクセスが悪く、個人ではなかなか行けないところであったが、中型観光バスをチャーターして、みんなで行くことにした。しかし参加者9名と車内はガラガラ。期せずして大名旅行となってしまった。

京都から周山街道を北に進み山また山を越えるとこの地に至る。
さらに北に進めば程なく福井県境となり小浜へと出る。
昔はこの街道を利用して日本海の海産物が京都に運ばれたのであろう。
そんな山間の地が美山町である。
茅葺の家並みが重なっている様は、迫力満点。
TVの水戸黄門がロケに来たらしい。ただし、陸奥の宿場町としてTV放映されていたとか・・・。
ふと文部省唱歌の「里の秋」を思い出したが、歌の風情と現実とはちがうようだ。
1)
静かな静かな 里の秋 お背戸に木の実の 落ちる夜は
ああ 母さんとただ二人 栗の実 煮てます いろりばた
2)
明るい明るい 星の空 鳴き鳴き夜鴨の 渡る夜は
ああ 父さんのあの笑顔 栗の実 食べては 思い出す
3)
さよならさよなら 椰子の島 お舟にゆられて 帰られる
ああ 父さんよ御無事でと 今夜も 母さんと 祈ります
この歌、太平洋戦争中に作られたが、一種の反戦歌であったと聞いたことがあったなあ。
このような萱葺き屋敷に実際お住まいの住民の方が居られる・・・多くの観光客が周りをうろうろ・・・かなり迷惑ではないかなと思ってしまう。
ここで生活するんだから、エアコンも必要ですよ。
本日のお供は、久しぶりにオートフォーカスのCONTAX AXを持ち出す。
レンズはDistagon35mmf1.4+Planar50mmf1.4+ Planar85mmf1.4
いわゆるCarl Zeiss高速鏡玉の御三家である。
それぞれレンズの塊みたいな重い鏡玉なので、普段はこんな取り合わせはしないのだが、バス旅行の気楽さ故の選択である。
Planar85mmf1.4は、ピントの合わせにくい難しいレンズであるが、このCONTAX AXとの相性は抜群だ。絞り開放でもビシッと気持ちよくピントを合わせてくれる。オートフォーカスさまさまである。
2時間ほど撮影に費やした後は、近くの料理旅館「枕川楼(ちんせんろう)」で遅い昼食。
箸袋の、「幽境美山八宿」の文字を見て、確かに幽境だなあ。と感じ入った次第。
お昼なので軽めの食事。
しかしビールと地酒は飲み放題なので、ついつい杯を重ねることに・・・。
地元の天然モノという鮎の塩焼きは、やや小ぶりなので頭からガブリと食す。
焼きたてで香り高い絶品だった。
ごちそうさまでした・・・ウップ。
あとは帰るだけだが、途中、亀岡の大石酒造に立ち寄り、試飲を楽しむ。
ここの二階は展示室になっているが、ここのマネキンどこかで・・・・あああっ!!
あのマネキンだ!!
平成9年1月31日朝日放送のTV番組「探偵・ナイトスクープ」でとりあげられたいわく因縁ものである。
・・というのは、ここを訪れたある女性がこのマネキンに一目惚れして「結婚したい」と言い出し、同番組に依頼を掛けた。
そして、間寛平の仲立ちの元、めでたく結婚式まで挙げたという問題作の主役である。
(後日談では、依頼主の女性は、その後普通の男性と再婚(?)したため、このマネキンは元ある場所に戻ったとさ・・・めでたしめでたし)
この番組、放送されるや否や大反響を得て、今でも同番組のアンケートによると「過去15年の放送の中で、あなたが最も良かったと思う依頼」の堂々第3位にランクインされているのだ。
まあ、いろんな人がいて・・・世の中平和だ。
とまれかくまれ、平和なる一日かくありき・・・終
- 関連記事
-
- 京都・パビリオンコートでのウェディング(前編) (2009/10/06)
- 中山道・守山宿と“おばけホタル” (2009/09/10)
- 京阪電車・宇治駅の巧妙な意匠 (2009/08/21)
- 涼味満点!京都・保津川下り (2008/07/29)
- 洛中土曜散歩 (2008/06/12)
- 荻田泰子作陶展 (2008/06/03)
- 「仁和寺にある法師・・・」 (2007/12/07)
- 「茅葺の里、美山町を訪れて・・・」 (2007/11/28)
- 「涼味満点・・・保津川下り」 (2007/09/19)
- 「何度目かなあ・・・トロッコ列車」 (2007/09/17)
- 「荻田泰子 作陶展」 (2007/06/05)
- 「仕事帰りの道草」 (2006/12/07)
- ☆東寺 弘法市? (2006/10/25)
- ☆東寺 弘法市? (2006/10/24)
- 東寺 弘法市(1) (2006/10/23)