「ベルニナ号」
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- ∇鐵道ほとがら帖/昭和編 - ├昭和55年-昭和56年
前回、古い写真を掲載したが、モノはついでと・・・
そのときもう一箇所訪れたところを、ここに併せてご覧いただきましょ。
今は昔・・・
箱根登山鉄道に何十年ぶりに新型車両1000系ができたという情報を得たので、
NikonFにKodachromeを詰め込んで出掛けた。
昭和56年3月15日のことであった。
この車両、同鉄道の46年ぶりの新車として華々しく登場した車両である。
スイスのレーティシェ鉄道と姉妹提携を結んだのを記念して、ベルニナ号という愛称がついている。
車体の色は、現在のものと異なっているようだ。
(1999年スイスへ旅行に行った際、サンモリッツ駅のベルニナ線ホームに立ったとき、箱根登山鉄道から寄贈された日本語の木製駅名板を見つけて喜んだものを思い出した。)
ああっ・・・昼間なのに浮遊霊が写りこんでしまった
(閑話休題・・・それはさておき・・・昔に戻って)
ベルニナ号は、同鉄道の入生田検車区でのお披露目であった。
横を通過する小田急電車のクネクネぶりを見ると、ポイントやカーブの急なのが分かる。
新車もいいが、ゲテモノ車両も健在だった・・・電動貨車やポールと運転席だけの運搬車も興味をそそるネ。
これは、大正10年製のユ1形とよばれる電動貨車。
「ユ」は郵便ではなく有蓋車を表す記号らしい。
当時、道路状態がよくない箱根の旅館に魚菜類を運んでいた働き者だったが、今では廃車されて車庫の傍に鎮座している。
車庫の中にいるのは、ム1形。
ムは「無蓋車」を現す記号
大正5年に箱根湯本?強羅の建設のために製造された資材運搬車である。
ニ軸の無蓋車に両端に運転台をつけ真ん中にポールをつけた柱が一本あるだけの究極のスケルトン電動車である。
このあたりについては、下記に詳しい
http://www.hobidas.com/blog/rail/natori/archives/2007/06/post_559.html
この車両あればこその箱根登山鉄道だ。 (箱根湯本)
鉄道模型にするときには、この色分けには泣かされるんだよ。
なんでこんな微妙な塗り分けするんだよう・・・バカヤロウ・・・といいたくなる。
水タンクを屋根の上につけて、半径30mの急カーブを進むときに、車輪とレールの摩滅を避けるために水を撒くシステムは、いったい誰が考えたのだろうか。
そもそも効果はあるものなのか?
小田原駅で、駅弁のこゆるぎ茶飯を買って小田急に乗る。
これは、小田急のデニ1300形かな。正面に「配送」のプレートを掲げている。
この3年後には小田急が荷物輸送が廃止になったため、同車両もお払い箱となったと聞く。
こういうトラもいましたね。屋根のトルベートベンチレーターがなんとも可愛い。
新宿駅のあしがら号・・・秀麗な車両ですよ。
一見しただけで華があるし、乗客をして旅情を醸し出さしめるオーラを発しているね。
しかし、この手の車両は上方では登場しなかったなあ・・・江戸・尾張限定なんだわ。
現在では南海のラピートがあるが、ちょっと趣が違うしなあ。
この写真、コダクロームでノーフィルター撮影をしたものだから、蛍光灯カブリがひどいマミドリ色の写真だったが、今ではパソコンで簡単に修整できるのは嬉しいね。


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