Kodak Retina 幻の鏡玉 KODAK PUPILLAR
コダック社が発売した35mmカメラのRetina(レチナ)シリーズは、発売された期間も長く、その種類も豊富である。
またその折りみ可能なコンパクトさが愛らしく、またライカやコンタックスの様な高価なものではないので、お手軽なコレクションアイテムとなっている。

以前コレクションからレチナの初期3種をご紹介したが、今回ご披露するものは、#126といわれるもの。
1936年3月から1937年10月にかけて約40,000台を製造したグループのものだ。
これだけ製造されていれば、別に珍しいものではないといえるが・・・さらあらず。
レンズが激レアものである。コダック・ピュピラー(KODAK・PUPILLAR)というもの。

またその折りみ可能なコンパクトさが愛らしく、またライカやコンタックスの様な高価なものではないので、お手軽なコレクションアイテムとなっている。

以前コレクションからレチナの初期3種をご紹介したが、今回ご披露するものは、#126といわれるもの。
1936年3月から1937年10月にかけて約40,000台を製造したグループのものだ。
これだけ製造されていれば、別に珍しいものではないといえるが・・・さらあらず。
レンズが激レアものである。コダック・ピュピラー(KODAK・PUPILLAR)というもの。

文献では、このRetina #126には、クセナー、エクター、イザール、テッサーのほかにアンジェニュー、ピュピラー、アルコーがある。と明記してあるが、後者三種は見たことがない。

手許にある、変わったレンズをつけたレチナたち

左:#010 シュナイダー・クセナーf2.8つき(正規の製品ではなく改造されたものと思われる。)

中:#126 ツアイス・テッサーf3.5つき(レチナ族では珍品)

右:#126 ローデンシュトック・イザールf3.5つき(綺麗なものが少なくやや珍品)
アンジェニューのレンズは、レチナに良く似た兄弟カメラのレチネッテですでに所有しているから、どうでもいいのだが、このピュピラーとアルコーというレンズは文献ですら見たことがない。
レンズ構成も不明であった。
長年探し続けていたが、極めて数が少ないもののようでインターネットで検索しても、海外コレクターのページにも写真一枚として見ることはなかった。
だからもう手にすることはもとより、目にすることもないだろうと諦めていた。
・・・・・が、ひょんなことから、ついに我が家にやってきた!!

とにかくかなり汚れているので、分解してお掃除だ。

レンズ構成は、前から凸平―凹凹―凸凸で、シャッターは二群と三群との間にある。
最後の凸凸は、レチナのレンズはテッサー型であることを考慮すれば、貼り合わせの二枚ものだと思うが、いくら確認しようとしてペンライトを斜めに翳しても良くわからなかった。

またレンズ周りに彫られたレンズ名がPUPillARと大文字と小文字が混在している。
正しくは、PUPILLARかPupillarと表記すべきである。
とにかく謎の多いレンズではある。
ピュピラーと聞いて思い出すのが、コダックが吸収したナーゲル社のカメラにピュピレ(Pupille:瞳の意味)というカメラがあったが、なにやらそのカメラとの関連を匂わせるような名称ではある。

我が家に来たときは、こんなに汚かった・・・しかし何年前からのホコリだろうか?

手をかけてやると、綺麗になりましたヨ。
(撮影例)

1/500 f3.5(開放)

1/500 f5.6
綺麗にレンズは掃除したが、擦り傷が多く、レンズの状態は残念ながらあまりよくない。
従って写りは期待していなかったが、案の定ソフトな描写をしている。
フイルムのプリントを見るともう少し違いが明らかなのだが、スキャンしてここに載せると判りにくい。
かなり絞り込んでやるとシャープにはなるが、レンズの味とは言えないので、ここでの撮影例掲載は避けた。
初登場した70年前の写りはどうだったのだろうか?なんて思いを馳せるのも、副次的な楽しみといえば楽しみである。

手許にある、変わったレンズをつけたレチナたち

左:#010 シュナイダー・クセナーf2.8つき(正規の製品ではなく改造されたものと思われる。)

中:#126 ツアイス・テッサーf3.5つき(レチナ族では珍品)

右:#126 ローデンシュトック・イザールf3.5つき(綺麗なものが少なくやや珍品)
アンジェニューのレンズは、レチナに良く似た兄弟カメラのレチネッテですでに所有しているから、どうでもいいのだが、このピュピラーとアルコーというレンズは文献ですら見たことがない。
レンズ構成も不明であった。
長年探し続けていたが、極めて数が少ないもののようでインターネットで検索しても、海外コレクターのページにも写真一枚として見ることはなかった。
だからもう手にすることはもとより、目にすることもないだろうと諦めていた。
・・・・・が、ひょんなことから、ついに我が家にやってきた!!

とにかくかなり汚れているので、分解してお掃除だ。

レンズ構成は、前から凸平―凹凹―凸凸で、シャッターは二群と三群との間にある。
最後の凸凸は、レチナのレンズはテッサー型であることを考慮すれば、貼り合わせの二枚ものだと思うが、いくら確認しようとしてペンライトを斜めに翳しても良くわからなかった。

またレンズ周りに彫られたレンズ名がPUPillARと大文字と小文字が混在している。
正しくは、PUPILLARかPupillarと表記すべきである。
とにかく謎の多いレンズではある。
ピュピラーと聞いて思い出すのが、コダックが吸収したナーゲル社のカメラにピュピレ(Pupille:瞳の意味)というカメラがあったが、なにやらそのカメラとの関連を匂わせるような名称ではある。

我が家に来たときは、こんなに汚かった・・・しかし何年前からのホコリだろうか?

手をかけてやると、綺麗になりましたヨ。
(撮影例)

1/500 f3.5(開放)

1/500 f5.6
綺麗にレンズは掃除したが、擦り傷が多く、レンズの状態は残念ながらあまりよくない。
従って写りは期待していなかったが、案の定ソフトな描写をしている。
フイルムのプリントを見るともう少し違いが明らかなのだが、スキャンしてここに載せると判りにくい。
かなり絞り込んでやるとシャープにはなるが、レンズの味とは言えないので、ここでの撮影例掲載は避けた。
初登場した70年前の写りはどうだったのだろうか?なんて思いを馳せるのも、副次的な楽しみといえば楽しみである。
- 関連記事
-
- Kodak Retina #117 (2021/01/10)
- Kodakの名玉 Ektar 47mm f2 (2017/12/10)
- Kodak Retina 幻の鏡玉 KODAK PUPILLAR (2008/07/11)
- 「レチナ#119」 (2007/09/26)
- 「オリジナル レチナ #117」 (2007/07/13)
- ☆レチナ届く (2006/01/24)
スポンサーサイト
Comment
2008.11.07 Fri 08:35 |
こんにちは、mixiから辿って見に来ました。
Pupillarおもしろいレンズですね。
F=5cmsと書いてある所を見ると、フランス向けに作られたものの改造品のような気もします。
SOM Bertiotが製造したといわれているレンズをつけたRetinaには、5cmsって彫ってありますよ。
http://home.comcast.net/~pam971948/index.html
- #-
- Motoari
- URL
2008.11.07 Fri 16:05 |
*Motoariさん。はじめまして。
コメントありがとうございます。
ご指摘いただいて改めて見ますと、5cmsとなっていますので、おフランス向けのものかも知れませんね。
とにかく謎ばかりのPupillarです。