南海本線・浜寺公園駅の近況
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- ∇鐵道ほとがら帖/平成編 - ├平成20年
過日、南海本線の浜寺公園駅の高架工事が計画されて、登録文化財の駅本屋は大丈夫か?と心配したものだった。
しかし、高架工事後も移築して使用するとのことで一応は安堵したものの、そのときには随分イメージが異なっているであろうという想いもあって、工事柵や覆板が無粋な姿を見せないうちに今一度、南海・浜寺公園駅に訪れようとおもった次第である。
もちろん子守を兼ての行動である。
難波から南海本線で浜寺公園まで行き、帰りは阪堺電車でのんびり帰ってこようと思う。
往き復りにメリハリをつけるため、難波?堺は、特急ラピートβ(南海50000系)に乗車。
特急料金は500円・・・出札口の駅員さん曰く「堺までなら10分ほどですよ。それでもよければ・・・特急料金は、関空まででも同じ料金なのでこれで出しておきました。」



なんといっても旅客機に似たノーシル・ノーヘッダーの楕円窓サイドビューが乗客をして特別列車へ乗り込まんとする意識を自然と昂めしむる。

平成6年の関空開業と同時に登場した車輛だから、もう14年の年月が経過するが、今でも綺麗に磨きこまれている。
これも特製の雲母入り塗装に依拠するところ大なるためか?

鼻筋が通った横顔も健在である。

少し後ろから眺めると標識灯から伸びた3本のラインがさらに高速性をアピールしているのが見て取れる。

エラの部分に輝く標識灯もナイスバランスである・・・よくこんな部位を考え出したものだ。

大きな乗降口は、トランクを持った海外旅行者への優しい気遣い。
室内に入ると・・・

日本の鉄道車両とは一線を隔する内装の車両に乗ると・・・たとえ堺までであろうと、海外旅行への序曲のような気分に浸れるのが嬉しい。
ヒョウ柄のシートは、やはり大阪のオバちゃんを意識したものか?
ステレオタイプでどーもすみません


床面通路の塗料ハゲは少し目立ってきましたねぇ?。
14時00分いざ出発したものの・・・14時10分に、ほんとアッサリと堺に到着し、普通列車に乗り換える。

ほどなく・・・・浜寺公園駅に到着。
このホームの待合室が、これまた素晴らしい。

外観のデザインは駅本屋と同様のものを取り入れ、ハーフチンバー様式を取り入れている。上部の丸い飾り枠が手間ヒマかかっていることを現している。

格天井にスリガラスの凝ったデザインの光取り、シンプルな木製のベンチ・・・とシックな内部で好感が持てるが、中央の柱が邪魔である。

また窓ガラスは、木製枠に全て面取りガラスを用いて、シンプルながら豪華な感じを呈している。

待合に鍵が必要なのかどうかよく分からないが・・・留め具がプラスネジなので、そんなに古いものではなさそうだ。
・・・さて、いままで一度も利用したことのない東口から降りてみよう。
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Comment
2008.09.07 Sun 07:25 | 駅舎
東京では見られない特急電車
形が昔の鉄人28号の様に見えてしまいます。
今、東京には古い駅舎が殆どありません
古い駅舎は原宿駅、両国駅位でしょうか、でも細かい部分が殆ど残されていません。
残念な事です。
- #-
- junsbar
- URL
2008.09.07 Sun 11:56 | 浜寺公園駅の待合
浜寺の駅本屋は保存されると聞きましたが、南行の待合室の動向が気になります。こんなに凝った待合は、そう滅多に見られるものではありませんね。私も大好きな空間です。
ラピートは、さすが南海の看板列車!今までの鉄道の常識を破ったデザインは、目を見張るものばかり。今でも輝いていて人気者ですね。
2008.09.07 Sun 19:46 |
*junsbarさん。こんばんは。
昨日から奈良の十津川村へ行ってましたので返答が遅れてしまいました。
ラピートは「鉄人28号」の愛称があるほどそれに似ているのでしょうね。
原宿・両国・・・ともに訪れたことありますがその地ならではの雰囲気のある駅舎であると思いました。
東京駅も戦前の姿に復活するとか・・・嬉しい噂です。
2008.09.07 Sun 19:50 |
*のりさん。こんばんは。
浜寺公園の駅本屋だけでなく、こういった待合室も大切にして欲しいと思います。
ラピートは京阪・宇治駅も設計した一級建築士の若林広幸氏が設計しただけに従来の鉄道車両とは設計段階から異なっていたんでしょうね。いつまでも存在して欲しい車両です。
2008.09.08 Mon 09:11 | 浜寺公園駅
浜寺公園駅は見学に阪堺で行き、撮影後、ホームに入ることなく、同じ阪堺で戻りました。そんな訳でホームの待合室には気付きませんでした。この待合室も、残す方法はないのでしょうか・・・。
再度、見に行きたいものです。デジカメも入れ替えたので、もっと綺麗に撮りたいし・・・・。早く行かないと、危ないですね。
2008.09.09 Tue 07:04 |
*む~さん。おはようございます。
浜寺公園駅の高架工事はまだ着手されていませんが、一旦スタートすると撮影には不適切になりますので、機会があれば早いうちに行っておかれる必要があるでしょう。諏訪ノ森の大正時代の駅舎も同様ですので・・・。
2008.09.09 Tue 12:27 |
ラピートは、何回見てもすごいデザインの電車ですよね~。子供受けしそう!
浜寺公園駅は、待合室も味がありますね。駅改良工事で壊されてしまうのでしょうか・・・。
- #-
- うたに
- URL
2008.09.09 Tue 17:39 |
*うたにさん。こんにちは。
ラピートのデザインは全然陳腐にならないですね。いまでも魅力的な車輛です。
浜寺公園も高架化されると残念ながら待合室は姿を消すと思いますね。今こんな優雅な待合は他にはナカナカないと思うんですけど・・。
2008.09.11 Thu 00:03 |
ラピートが難波を出発した直後、
アナウンスと共に車両間のドアが
閉まる演出があって、あたかも
これから空へ飛び立つような感覚
を覚えたのを思い出しました。
確かに鉄人28号っぽいですね。
レトロフューチャーというコンセプト
らしいですが、確かになんだか
懐かしくて、また斬新な風貌ですね。
- #-
- OCEAN BREEZE
- URL
2008.09.11 Thu 12:00 |
*OCEAN BREEZEさん。こんにちは。
コメントありがとうございます。
南海に限らず、関西の鉄道にラピートがあることの存在感は大きいですね。しかし、関空の利用者が伸び悩んでいることやバス利用者が多くなっている現在、やや空いている事が気の毒な気がします。
2009.11.09 Mon 01:28 |
この鍵と、油性ペンキを塗り重ねた建具のコンビネーションが本当に味わい深いですよね! こういう感覚がぼんくらは大好きです。これに気付いてしっかり写真を撮ってくださったファジーさんも♪
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- ぼんくらオヤジ
- URL
2009.11.09 Mon 11:08 | *ぼんくらオヤジさん ありがとうございます
古い記事にコメントまでいただきありがとうございます。
ここの待合室は素晴らしい出来なんですよ。高架工事が始まっていますが、なんとか保存してもらいたいものです。
『中折捻締り錠』とともに・・・。
2010.09.13 Mon 17:33 | 待合室も保存してほしいですよね
昨日、行って参りました。
駅舎もですが、下りホームの待合室も素晴らしいですね。2~3本、列車を待って、座っようか…と思うくらいです。ぜひ、駅舎と共に保存して欲しいですね。
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- 航海士
- URL
2010.09.13 Mon 23:26 | *航海士さん ありがとう
駅本屋はもちろんですが、この待合室は、「真珠の宝石」の如く素晴らしい遺構だと思いますね。面取りガラスを見ただけで豪華絢爛なのは分かります。末永く保存してほしいものです。昨今訪れていないだけに貴重なレポートありがとうございました。