厚木(愛川町)から横須賀(記念艦三笠)へ
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新幹線で新横浜へ行き、そこから横浜線で町田まで向かう。
町田で小田急に乗り換えるのに一旦駅舎を出てみると、この町の立派なことに驚いた。
著しく都市化が進んでいることに仰天した。
大型ビルが林立し店舗も多く、都心に出なくてもなんでも一通り揃ってしまうんじゃないか・・・とおもってしまう。
それと行きかう人の多さ・・・平日の昼間になんでこんなに人が多いの?みんなどこ行くの? 何してんの?
混雑する小田急で本厚木に行くが、目的地は愛甲郡愛川町というところだ。
ここがくせもの。バスが一時間に1本しかない。それも乗ってから40分近くかかる。
相鉄バスに乗って車窓を楽しんでいたら、厚木の中央公園になにやら不思議な球体群を発見。

何だコリャ?

何かの施設か?とおもっていたら、どうやら噴水のようだ。
てっぺんから水が流れ出ている。
人を驚かせることがお好きなのかな・・・厚木の市役所は・・・。

厚木の次は横須賀だ。

本厚木から海老名に戻り、ここからは相模鉄道を利用する。
山あり谷あり・・・うらぶれた駅舎あり・・・初冬の風情を楽しみながら横浜到着。

京浜急行で横須賀中央へ。
ここでの仕事もさらりと終えて、やってきました記念艦「三笠」

一度訪れたかった場所である。

東京の用事はしばしばあってもなかなか横須賀までは足が伸ばせない。
今回たまたま横須賀の仕事があったので、訪れた。

陽が傾いて来ているが、斜陽がかえって三笠を美しく演出している。



閉館時刻間近だったが、兎に角見学。

古い艦船であるが手入れが行き届いている。

前艦橋の内部は当時のままという。

前艦橋の階上がいわゆる「名所・旧跡」となっているところ。
東郷司令長官や秋山参謀が立っていた場所には金属プレートが張ってある。

大きな測距儀がある。これで目標までの距離を測る。カメラのレンジファインダーと同じ原理。

しかしこれは日露の頃のものだろうか?もっと新しいものに思えるが・・・。

こちらが当時の測距儀らしい(艦内の展示品から)

展示物の中から・・・

これが岡重忠大佐所有にかかる英国製のカメラ(組立暗箱)だ。
艦上での写真はほとんどこのカメラで撮影されたものらしいが、揺れる艦上での撮影はなかなか苦労ではなかったかと思う。
ここを訪れた最大の目的が、東郷司令長官愛用のツアイスの双眼鏡を一目見たかったこと。

以前から軍艦三笠の艦橋に立つ東郷司令長官(東城鉦太郎画)がもつカールツアイスの双眼鏡が気になってならなかった。
接眼部が二つある不思議な形の双眼鏡である。
ガリレオ式の双眼鏡が大勢を占める当時、このようなプリズム式でしかも倍率の切り替えできる双眼鏡なんて大変なものだっただろうな・・・と常々思っていた。

ありました。ありましたよ。これですよ!
黒い色は退色してしまっているが、接眼部が二つあるいわゆる角型双眼鏡だ。

対眼側のベースをクルリと回転させると倍率が変わるというわけだな・・・これって、対眼側と対物側との違いはあっても、カメラのターレット式ファインダーにそっくりじゃないか!!
もちろん時代的には、カメラのファインダーがそのマネをしたものだが・・・


(参考)
CONTAXIIaに装着したZEISS IKONのターレット式ファインダー(戦後型)
左:対眼側 右:対物側
対物側のベースを回転させてファインダーを各種の焦点視野に合わせるというもの。
これは21mm、35mm、50mm、85mm、135mmの5種類が選択できる。
文献によれば・・・
日露開戦の直前、小西本店はカールツアイスからプリズム式双眼鏡(昼夜兼用5倍10倍)5個取り寄せ、その中のひとつが東郷大将のものとなり、大海戦で旗艦ペテロパブロフスクの爆沈を確認した。しかし幕僚たちの双眼鏡は性能が劣っていたため、これをとらえることができなかった。
(クラシックカメラ専科10「小西六カメラの歴史」より)

艦尾の司令長官公室も拝見し、三笠を後にする。

とっぷりと日が暮れた後、京浜急行で横浜に戻るが・・・
新横浜への道すがら横浜線の通勤ラッシュに遭遇・・・大いに辟易する。
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Comment
2008.12.23 Tue 11:26 | ツアイスの双眼鏡
お忙しそうですね。
東郷元帥の双眼鏡、映画「日本海大海戦」の中でも旅順攻略に手を焼く乃木将軍の前線を見舞った際、東郷が乃木に試してみるよう勧め、乃木が「ツアイスですな」、「よく見えますな」という一シーンがありました。
町田はかつて親戚がいたり、仕事で足を運んだりで馴染みのある町ですが、本当にどこから人がわいて来るのかと思いました。人口はわが枚方と同等ですが、駅の周辺は比較にならないほど賑やかですね。この間まで田舎の風情だった相模大野や海老名の駅前も凄いビルが林立していて驚きます。
- #-
- サットン
- URL
2008.12.23 Tue 22:05 |
*サットンさん。こんばんは。
年末のお忙しいときにもかかわらずコメントをいただきましてありがとうございます。
「日本海大海戦」少年のときに見ていますが、ご指摘のシーンは残念ながら覚えておりません。その当時ツァイスやライカなんて全く知りませんでした(幸せでした)から。
それとホント町田や本厚木の町並みには目を瞠りました。余計に大阪の経済的地盤沈下を感じてしまいました。
2008.12.23 Tue 22:10 |
ペトロパブロフスクは機雷に触れて沈んだのです。
黄海海戦の旗艦はツェザレヴィッチ、日本海海戦の旗艦はスワロフですから、一体何の戦いだったのやら。
東郷平八郎は日露戦争後、軍拡派に担ぎ出され、上った坂を転がり落ちる原因の一人になるのですが。
- #JyN/eAqk
- なにわ
- URL
- Edit
2008.12.24 Wed 11:28 |
*なにわさん。おはようございます。
つっこみが来るのではないかな?と思っていました。
実は私もおかしいなあ?とは思いながら文献からの抜粋なので勝手に添削するわけにもいかないしネ・・・。
まあツアイスのプリズム双眼鏡の優秀なところがわかればいいですよ。
2008.12.24 Wed 20:20 |
あらあら♪ 町田に行ったのですか!
町田は本当の地元ではありませんが実家より二駅とほぼ地元のようなもの。
友達との集まりもいつも町田です。
もともとデパートが何件もあり都心に出なくても何でも揃う感じではありましたが数年前に109が出来て大きく変わりましたね~。
小田急と言えばロマンスカーですよね?お写真は撮られたのでしょうか。
- #-
- ピカデリー
- URL
2008.12.25 Thu 07:23 |
*ビカデリーさん。おはようございます。
町田の巨大な町にも驚きましたが、夕方の横浜線のラッシュにもホントまいりました。みなさん毎日こんな窮屈なことを体験されていると思うと、人口流動とアクセス媒体とのバランスが崩れているのだろうな・・・と感じたしだいです。
小田急のロマンスカーは、厚木で新型車を見ましたが、カメラを取り出す途中に出て行ってしまいました・・・残念
2008.12.25 Thu 22:48 |
何とまあ壮大なツアーでしたね。町田~愛川~横浜~横須賀。私だったら、もうへろへろでしょうね。
町田を通過されたんですね。我が町、町田市・・・・横浜、東京、箱根、新幹線方面、中央線方面に便利なところです。ここに住んで、すでに45年。良い街ですよ。
2008.12.26 Fri 11:53 |
*む~さん。おはようございます。
町田はむ~さんの地元都市でしたね。
ご挨拶もなく門前を通過した段、平にご容赦下さい。
町田はアクセスもよく便利な町だと感じました。しかし45年前は、今とは随分違った風情の町ではなかったのでは?などと勝手な思い込みをしています。
2008.12.29 Mon 18:04 |
神奈川へお越しだったのですねw愛川町は内陸工業団地でしょうか?
ワタクシもしばしば仕事で出張します。
相鉄9000系の黄色いドアは初めて見ました。横須賀は仕事ではなかなか
訪れる機会がなく、せいぜい追浜の日産自動車くらい。
海を眺めることができる出張してみたいものです。
ファジーさんのブログで京急の写真見れるとは意外でしたw
- #-
- OCEANBREEZE
- URL
2008.12.30 Tue 09:38 |
*OCEANBREEZEさん。コメントありがとうございます。
横浜は行く機会もたまにあるのですが、さすがに厚木から遠く離れた愛川町は初めてでした。おかげで相鉄や京急を堪能できて大満足でした。
>ファジーさんのブログで京急の写真・・・私ながら異例なことだと感じています。
でもお年玉として近々昭和54年当時の鶴見線の旧型国電や江ノ電をご披露する予定です。乞うご期待!
- #yU0Cu4Mw
- ファジー
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