或る小倉日記
スキスプレス予約でひかりレールスターの指定席を取ろうとしたが、生憎満席。
人気の程が覗える。
新大阪8時27分発の下りのぞみ1号にする。
新幹線の指定席はDE席から埋まっていくが、B席が空いていれば、AC席の方が楽だと思うね。
空席を探して、C席のみが予約されている列のA席を選択する。これでまずB席は埋まってこないはずだ。
A席は車窓から宮原・岡山・広島と、操車場がじっくり望められるので精神衛生上好ましい座席でもある。

ケイタイのカメラで撮影するもタイムラグのため鼻が欠けた・・・デジカメの最も嫌いなところ。

いかめしい顔つきの特急ありあけを横目に隣のホームから博多行きの普通列車に乗車する。

利用する度に感じるのだが、JR九州の列車は外観・内装ともに他社とは一線を画している。

これらの車両に乗ると九州に来たな・・・という気持ちになる。

JR西小倉駅

西小倉駅の南側に小倉城があるので、ふらりと立ち寄った。

城内に気になる門柱があるので、注意書をみると、明治31年にできた第12師団司令部庁舎のものらしい。
第12師団の軍医部長を明治32年6月から約3年間務めた森林太郎も通った門とのこと。
・・・・ヘェー

また小倉城に隣接して北九州市立「松本清張記念館」があるので、入館してみる。


氏は明治42年企救郡板櫃村(現在の小倉北区)生まれ。
「清張」なんてペンネームとばかり思っていたが、本名で「きよはる」と読むらしい。
館内には、氏の作品やゆかりのものが数多く展示してある。

「点と線」・・・東京駅の中央線ホームから、懐かしい九州行きの列車を眺めていてそのトリックを思いついたとある。


これは「西郷札」の現物・・・初期の作品だったが、読んでいて軍票である西郷札なるもののイメージしにくかった事を記憶しているが、ここで現物を見ることが叶った。

愛用のカメラは、Ninon F501だった。きっと晩年のものだろう。
館内には旧松本邸がそのまま復元されている。

書斎部分
しかしなにより驚いたことは、その蔵書の多いこと。


館内では、「蔵書の森」と称している。

二階建ての建物のほとんどが書庫になっているようで、小さな図書館ができるのでは・・・と思ってしまった。
清張ファンなら一日いても楽しめるところだろう。
記念館を後にして、東の繁華街の方に向かう。

紫川にかかる「太陽の橋」をわたるが、奇妙なオブジェが並んでいる。

頭がチクワのようになっている人物像だ・・・一体何が云ひたいのだらうか?

ここには、北九州市営のモノレールがあるので最寄の駅を探す。

にぎやかな地域の一角に何だかコチャコチャとした昭和の残り香を感じるような路地を発見。
向こうにはレトロな旦過市場が伸びている。次回はじっくりと訪れてみたい。

旦過(たんが)の名前は、地元の名刹宗玄寺の門前にあった禅僧の宿泊所「旦過寮」からきているらしい。


旦過駅から乗車するも、駅間が極めて短く、すぐに平和通駅に到着。交差点の南側と北側に駅があるような感じだった。

帰路は、再び小倉から上りの新幹線に乗る。

ああっ、また先頭が欠けた・・・。
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Comment
2009.02.12 Thu 10:47 | きれいな書斎
松本清張さんの書斎ってきれいに片付いてますね。まあ、展示だからチラカスわけにもいかんのでしょうが。自分のアジトの乱雑ぶりが恥ずかしい。
しかし、すごい書籍類ですね。普通の木造住宅では床が抜けそうな気がします。
- #-
- サットン
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2009.02.12 Thu 17:25 | 今日は菜の花忌
松本清張記念館を見て、司馬遼太郎記念館を思い出しました。今日は命日です。
競馬関係者がこのあたりの飲み屋には詳しいようです。現在小倉開催中ですが、賑やかなのは夏のほうです。
いちご電車などでおなじみの水戸岡デザインですね。水戸岡信者は結構いるようです。
ただ、乗り入れ用新幹線がしょぼいのは、西日本の設計だからか、原設計者の東海が嫌がらせをしたのか・・・。
- #JyN/eAqk
- なにわ
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2009.02.12 Thu 18:21 |
*サットンさん。こんばんは。
自分のアジト・・・お互い様ですね。マンションの一室では物置やら書斎やら分からず地震が来れば大変なことになりそうなところでひがな一日潜んでいます。
*なにわさん。こんばんは。
今日は菜の花忌でしたか。個人的には松本清張より司馬遼太郎のほうが好みです。
松本作品を日本文学全集に入れるな。といった三島由紀夫に対して清張は激怒した。と先日の日経に載ってましたね。
まあどっちもどっちかと思います。