熊野街道の起点を歩く(1) 天満橋・八軒家

先日大阪・天満橋の八軒家浜のことを本ブログに載せたが、ここは、平安朝からの「熊野街道」の陸路の起点にあたるので、南に向かって当時の道筋を歩いてみようと思う。



まず現在の天満橋南詰の土佐堀通り交差点から北側を見る。

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正面には、「かさね橋」といわれる天満橋に続く。



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明治末の京阪電車開通時の天満橋南詰交差点の同風景

中央を走っているのは大阪市電で、京阪電車は右の看板の奥になる。

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これが開通当時の京阪・天満橋駅

開通当時は、市電のような終点の停留所といった感じだった。

右手奥には、京橋口の伏見櫓が見える。
大阪城内には珍しい三重の櫓だったが、先の大戦の戦禍で消失してしまった。
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右手にガラス張りのOMMビル・・・京阪の始発・天満橋駅(地上駅)があったところ

因みにOMMは、OSAKA・MERCHANDIZE・MARTの頭文字

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昭和35年当時はこんな具合だった。地上駅時代の京阪三条駅と感じがどこか似ている気がする。

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上空から見ると6番線まである大きなターミナルであったことが分かる。



天満橋の左手には旧松坂屋百貨店で、現在はシティーモール。

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昭和38年に京阪が地下にもぐった時の様子

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この当時は、左(南側)の土佐堀通りには別の建物が並んでいる。この後、左(南側)に拡張した上で松坂屋百貨店が登場する。

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従って、この土佐堀通りに面するコンコース部分は、上記写真には存在しない。


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京都から淀川を下ってきた終着地・八軒家浜は、このキラキラの「シティーモール」の右(北側)にあるが、当時はそもそもこの「シティーモール」の北半分のある区域は川の中で、土佐堀通りが八軒家の浜辺そのものであった。


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昭和8年の大阪市街地図では天満橋南詰の西側は存在していない。

この地域は、後年になって埋め立てられたことにより誕生したことがわかる。

また電停の「八軒家」は現在の場所より西に寄って、お祓い筋の場所にあったことがわかる。


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昭和19年の地図では将棊島として登場している。


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現在の地図・・・現在ではさらに西側が埋め立てられ、天神橋までの左岸がツライチになっているのが見て取れる。


しかしもともとの将棊島は、ここではなく、天満橋の中州のような土地のことをいっていたが、昭和19年当時には八軒家浜との間の水路を埋め立てて、全体として「将棊島」と称するようになったようだ。

天満橋を渡った北側の河畔(旧天満青物市場)にその石碑がある。

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将棊島粗朶水制跡 「しょうぎしまそだすいせいあと」

将棊島は、淀川の水が寝屋川・鯰江川「なまずえかわ」に逆流して水害を引き起こすのを防ぐために、3つの河川の合流点の綱島から天満橋を越えて236間(約430m)余り下流まで築かれた隔流堤「かくりゅうてい」で、幅7間(約13m)あった。

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説明によると、淀川治水のため、明治6年(1873年)に来日したオランダ人技術者デ・レーケ、エッシェル、テイッセンの3人は、その翌年、将棊島地先にオランダ式の粗朶沈床「そだちんしょう」による水制工を実施した。これは木の枝を束ね、組み合わせたものに石を詰め、河岸から河の中央に向かって設置された突起物で、水の勢いを弱め、護岸に効果があった。この工法はケレップ水制とも呼ばれ、現在でも城北公園(旭区)北側の淀川左岸のそのなごりを留める。
デ・レーケは来日してから29年間、大阪に留まり、淀川の治水と大阪港の建設に尽力した。とある。


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この昭和4年の航空写真を見ると、中央が天満橋があり左に行き止まりの京阪・天満橋駅が見える。また上流から中洲のような将棊島が伸びているのが判る。

天満橋の北詰(右側)には、天満青物市場の家並が続いている。今は桜並木の公園となっている。


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大正13年の大阪市パノラマ地図を見てもよく判る。

上の航空写真と見比べてみると、この地図上の構築物がとても正確に描かれていることに驚かされる。

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北側から見た現在の八軒家浜  今では将棊島は埋め立てのため、すっかりその姿を消してしまった。


また言い方を変えれば、埋立てにより今の天満橋は、昔より長さが約4分の1短くなっているとも言えよう。



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初代広重描く江戸の昔の八軒家浜 (「浪花名所図会」天保5年(1834年)より)




(つづく)









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Comment

2009.05.07 Thu 20:47  |  天満橋とは因縁深いです

こんばんは
>OMMビル
今の勤務先と出会った場所でもあります。地上時代は知らないのですが、1900系の活躍とかで窺い知る事が出来ました。なんせ3000系世代ですから。
伏見の「鳥せい」も天満橋店の頻度が多くなりました。天満橋の頻度が意外に多いまさとしでした。では。

2009.05.08 Fri 06:54  |  *まさとし3055さん。おはようございます。

地上駅時代の天満橋駅いかがですか?
でも写真がほとんどなくて苦労しました。
ここから「びわこ号」がゴトゴト出発していったと思えばワクワクしますね。

2009.05.09 Sat 22:50  |  

地上時代の京阪天満橋駅、残念ながら全く記憶にありません。父に連れられて京都に行った際に、乗ったはずなのですが・・・。
その反動か、現在は毎日京阪漬けなのですよ。
30年位前には、「天満橋 大阪マーチャンダイズビル 松坂屋前でございます」と車内放送されていたのを想い出しました。

2009.06.03 Wed 02:10  |  はじめまして♪

v-278 こんにちは

先日 空堀あたりを散策しました
その記事をブログに更新しようと色々調べていると
こちらに・・・
古い写真や資料 本当に参考になりました。
一度は この風景のある時代にタイムスリップして見たいなあ。と 本気で思いました。
勝手ながら こちらの記事をリンク ご紹介させてくださいね。
どうぞ よろしくお願いいたします。

cacaopon i-260

2009.06.03 Wed 06:41  |  *cacaoponさん。おはようございます

コメントありがとうございます。
ご覧いただいてこのような評価をいただくとこれからの記事への励みになります。
熊野街道の起点が大阪にあることをご存知の方が少ないので、思い立った記事です。このシリーズはまだまだ続く予定です。
リンクを張っていただければ望外の幸せです。
今後ともよろしくお願いします。

2009.10.21 Wed 11:04  |  将棊島

こんにちは
よくお調べになってますね。感心致します。

ところで、将棊島が写っている航空写真の入手先をお教え頂けないでしょうか。不躾なお願いですが、宜しくお願いします。

2009.10.21 Wed 21:59  |  *tombohさん こんばんは

昔の記事にもかかわらず、コメントありがとうございます。
天満橋界隈は小学生時代から今に至るまでかかわりのある地域なので、自然と門前の小僧となってしまいました。
航空写真ですが、数多い蔵書の中からピックアップしたものなので即座には判りかねます。実家に帰って探してみることにします。

2009.10.21 Wed 23:51  |  ありがとうございます

迅速なご返答、ありがとうございます。
航空写真ですが、ひょっとして朝日新聞発行の「大阪行幸記念空中写真帖」という奴でしょうか?
無理なお願いに対して、ご親切な対応。随分、大げさにしてしまってスミマセン。

2009.10.24 Sat 20:19  |  やはり1から順番に

代替機のころで、写真を見ることができなかったので、シリーズも再開されたこともあり、ぼちぼち見てゆきます。

OMMビル、というよりも京阪天満橋駅自体が埋立地のうえにあったのですね。そして、阪急の天六と同じ設計ですね。

  • #JyN/eAqk
  • なにわ
  • URL
  • Edit

2009.10.25 Sun 08:17  |  *tombohさん おはようございます

航空写真は、昭和4年に毎日新聞社が撮影したものでした。「写真集なにわ今昔」(毎日新聞社)に納められています。

2009.10.25 Sun 08:26  |  *なにわさん ありがとうございます

初回に遡ってご覧いただきありがとうございます。
このシリーズは、どこまで続けられるか分かりませんが、とにかく徒歩で一歩一歩進んでいきますので色んなものが見えて来て楽しいものになりました。

2009.10.25 Sun 09:08  |  再び、ありがとうございます

今、来年開業100周年を迎える京阪電鉄について調べておりまして、大変助かります。大阪市中央図書館にあるようなので、早速借りて見てみたいと思います。ありがとうございました。ホームページのさらなる充実に期待しております。

  • #-
  • tomboh
  • URL

2010.05.27 Thu 17:44  |  

こんいちは!

まさに凄いの一言です。

いつも凄いと想いますが、今回は別格ですね。

まるで、NHKの地方局の歴史番組か講義を受けている内容です。

グッドラック!!

  • #-
  • 酔いどれ吟遊詩人
  • URL

2010.05.28 Fri 06:59  |  *酔いどれ吟遊詩人さん おはようございます

好意的なコメントありがとうございます。
このシリーズすでに16回を重ねていますが、第1回は、気合が入っているようです。その後は、ゆる~い感じでやってますので、そちらにもお立ち寄りください。

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段段車窓が薄暗くなり、汽車が次第に濃ひ夕闇へ走り込んで行く時に聞く汽笛の響きは、鼻へ抜けたかさ掻きのやうな電氣機關車の聲よりも、蒸氣機關車の複音汽笛が旅情に相應しい。


          


  いつの間にか窓が眞暗になり、窓硝子に響く汽笛の音が、蒸氣機關車C62の複音に變つてゐる。


          
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