熊野街道の起点を歩く(9) 阿倍野橋~王子神社

しばらくズル休みをしていた「熊野街道の起点を歩く」シリーズの続編・・・お待っとうさん!

前回(8)は・・・こちら


今回は、阿部野橋から・・・

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JR天王寺駅前の阿部野橋から阪堺電車に沿ってあべの筋を南下する。
(正面中央は阪堺電車天王寺駅前駅)

あべの近鉄が超高層ビルに生まれ変わるための工事が進行中だが、その工事柵には、界隈にまつわる事象が「平成阿倍野絵巻」として描かれている。

この絵巻、大変な長さで建設中の建物をぐるりと取り囲んでいる。

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中にはきちんと、「熊野街道」の石碑もある。

一緒に描かれているのは、天王寺動物園のシマウマと大坂伝統野菜の天王寺かぶらだろう。

天王寺かぶらは、今では知る人は少ないが、江戸時代にその種が信州・野沢温泉に伝えられ、野沢菜の起源になったといわれるホマレの野菜なのだ!


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猥雑な商店街をすすむといきなりクラシックな阿倍野体育館が登場する。

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外観のあちこちに当時を偲ぶ飾りなどが残り風情をたたえているが、現在では使用されていないようだ。

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・・・阿倍里になってるがな!


大きな阿倍野の交差点は、谷町線の阿倍野駅となっている。

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すでに一駅歩いた勘定だ。

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交差点の南側には「熊野街道」の石碑を発見

これは今までの行程で見たものとはデザインが異なり、建てられた時期もこちらの方が古そうだ。



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この南に阿倍野警察があるが、その前の阪堺線の路面はかなり傷んでいる。

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自動車はかなり走り辛い凸凹路面となっているが、手入れされずにこのまま使用されているというのは、阪堺電車の懐具合のみならず、自動車の進入を妨げる無言の防御柵になっているかも知れない。(道交法上ではここの軌道敷地は自動車の進入禁止区域となっている。)

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松虫駅は、下町の雰囲気を今でも色濃く残す一角だ。

枕木の鉄道柵や路地がつづく線路端には何故か心くすぐるものがある。

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このあたりは、町名も「松虫通」だ。


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松虫駅から線路に沿って路地を進むと東西に伸びる大きな通り(松虫通)に出る。

そこを少し西に入ったところに、こんもりと楠木の大樹が茂る場所が見える。

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松虫塚である。

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下記のように古来より諸伝説のあるところであるが、松虫(現在のスズムシ)の鳴き声がよく響く淋しいところだったようだ。

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少し来た道を戻り線路際の旧街道を進む・・・旧街道らしいたたずまいの残る小道である。


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阪堺線・東天下茶屋駅駅前の様子 これより西側は晴明通りのお屋敷町になる。


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阿倍野元町にある阿倍野保名郵便局前の石碑・・・まだ八軒家から7.0kmか・・・。

ところで、保名(やすな)とは、安倍晴明の父親で信太の森で狩人に追いかけられた白狐(後の晴明の母となる)を助けてやった安倍保名の名前に因む・・・メルヘンだネェ。

ここから少し南下すると安倍晴明神社にでる。

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ご存知、陰陽師安倍晴明(あべのせいめい)をお祀りしてある小さな神社である。

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陰陽道と天文学は緊密な関係があるので、訪れたのが七夕の直後だったが、カラフルな七夕飾りが社殿に奉納してあった。


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安倍晴明像の後にうかがえる狐の姿は、信太山からやってきた母キツネの「葛の葉」か・・・。


そういえば、芸人が狐(葛の葉)になったつもりで、口に筆をくわえて、音曲に合せて障子の裏から「恋しくば、訪ね来て見よ和泉なる・・・」と鏡文字を書く芸「信田妻」・・・昔はTVでもちょいちょい見たが、最近とんと見なくなったなぁ。


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つづいて阿倍王子神社・・・これこそ熊野街道の九十九王子の名前を今に伝える正統派史跡

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大きな楠木が何本も残る境内に地元の子供たちの元気な虫取りの声が響く・・・

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おまけに、ステテコ姿のオヤジさんもふらりと登場!・・・下町の神社があるべき正しきニッポンの夏の景色である。

(捜し求めていたカブトムシをついに発見した虫取り少年のような心持ちがした。)


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今回の行程・・・朱線の通り



・・・つづく










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Comment

2009.10.24 Sat 19:39  |  

まぁ何てこと! ぼんくらの本籍地のすぐそばでビックリしました。阿倍野郵便局の近くです(昭和町)。住んだことは一度もないのですが、ぼんくらの祖父の実家がありました。一度は亡父と一緒に歩いてみたかったエリアなので感慨もひとしおです。ありがとうございます♪

  • #-
  • ぼんくらオヤジ
  • URL

2009.10.24 Sat 21:17  |  

お待ちしておりました。私の実家に程近いこのルート。感激です。
保名郵便局は、かつては阿倍王子神社のすぐ近くにありました。現在の郵便局は、もとは、「保名湯」という銭湯だったところです。「保名湯」、子供の頃に幾度か訪れたことがあります。

2009.10.25 Sun 08:03  |  *ぼんくらオヤジさん 驚きました

昭和町が本籍地とは驚きました。
もともとコチラの方だったのですね。
私の職場には昭和町を住まいにしている人がいてます。
この熊野街道沿いは、比較的往時の姿を留めているところですので、楽しんでいただければ幸いです。

2009.10.25 Sun 08:10  |  *のりさん お待たせしました。

のりさんのお宅の裏庭を散歩させていただきました。
保名湯のことは職場にいる昭和町の住民からも聞きました。
しかし晴明ではなくその父親の名前をつけるとこなんか粋ですねぇ。感心しました。

2009.10.31 Sat 17:38  |  旧保名郵便局

本日、実家へ行く用事がございましたので、少々寄り道をいたしまして、保名郵便局の旧所在地を訪問してまいりました。
阿倍王子神社(地元の方々は、単に「王子神社」と呼んでいます)の西門を出まして、北にすぐのところ。熊野街道の西側にぽつんとポストが立っています。このポストのある位置こそ、旧保名郵便局のあったところです。
久しぶりに訪問しまして、なんとなく昔に戻った気がいたしました。

2009.10.31 Sat 18:35  |  アベノ橋魔法☆商店街

というアニメーションがあります。
制作が庵野監督を要するガイナックス、メンバーの多くが大阪芸大出身なので、あべの界隈は彼らのバイト先や酒飲みの場所だったのでしょう。作中に朱の鳥居も出てきます。

エンディングが昔の大阪の画像だったことも思い出しました。You Tubeに中山千夏のオリジナルhttp://www.youtube.com/watch?v=oo-TRCeMxrA&feature=related
(アニメ版は林原めぐみ)を重ねたのがありましたが、元歌はさらにすばらしいです。


前回の書き忘れですが、天王寺において南海の権益保持のために、いまだに線路を残しているようです。

  • #JyN/eAqk
  • なにわ
  • URL
  • Edit

2009.10.31 Sat 21:00  |  *のりさん こんばんは

旧保名郵便局の情報ありがとうございます。こういう事は地元の方でないと絶対分かりませんので貴重なデータとなります。

2009.10.31 Sat 21:05  |  *なにわさん こんばんは

私の同級生にもGAINAXにいてた人間が一人います。アニメはとんとうといので疎遠になっていますが・・・。
南海天王寺線は、南海の権益のために残してあるんですか・・・あんなところ何に使えるんでしょうかねぇ。

2009.10.31 Sat 21:20  |  阿倍野よどこへ

それにしても阿倍野の再開発って延々とやってますよね。いったいゴールはどこにあるのか? 日本のサグラダファミリア状態ですわ。

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何カノキツカケガアレバ汽車ノ事ヲ一所懸命ニ記述シテヰル。子供ノ時ノ汽車に對スル憧憬ガ大人ニナツテモ年を取ツテモ抜ナイノデアラウ。


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 阿房(あほう)と云ふのは、人の思わくに調子を合はせてさう云ふだけの話で、自分で勿論阿房だなどと考へてはゐない。
 
 用事が なければどこへも行つてはいけないと云ふわけはない。
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    ・・・内田百閒「特別阿房列車」


        

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段段車窓が薄暗くなり、汽車が次第に濃ひ夕闇へ走り込んで行く時に聞く汽笛の響きは、鼻へ抜けたかさ掻きのやうな電氣機關車の聲よりも、蒸氣機關車の複音汽笛が旅情に相應しい。


          


  いつの間にか窓が眞暗になり、窓硝子に響く汽笛の音が、蒸氣機關車C62の複音に變つてゐる。


          
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