クラシックカメラのジャバラ再生について(1)

思えば・・・平成21年の暮れのことだった。


会議が終わった後、仲間で、いつものように居酒屋で盃を傾けていた時のお話。

酔いが回ってきた頃からF(ファジー)とS(仲良しグループの女性)との趣味の話に入ってきた頃の・・・何とも不思議な会話





F:「私は戦前のクラシックカメラを集めては、廃棄直前のようなモノを修理して最新のフイルムを入れてやってですね・・・現代社会の様子を撮影してそのカメラを驚かせてやるのが趣味なんですよ♪」

S:「ヘェー」

F:「ところが・・・多少の修理ならば何とか出来る自信はあるのですが、手許にあるカメラ「小西六(六櫻社)8年型パール」というカメラのジャバラがボロボロになって、撮影に適さないんですよ。」

  「小さなピンホールの一つや二つは塞ぐことが出来るのですが、一旦補修しても、いざ撮影の段になるとまた光漏れがあるという繰り返しでお手上げ状態なのです。」

  「レンズがヘキサーという良いものを装備しているだけに、このまま棚の肥やしにしてしまうのは、つくづく勿体なくて残念で・・・(泣)」

R0016628-1.jpg

(ジャバラがお手上げ状態の「六櫻社8年型パール」ヘキサー11.5cm f4.5付 昭和11年製)


S:「カメラのジャバラが具合悪いんですか・・・?」

F:「そうです。当時のカメラは個体差があるようで、大正・明治期のジャバラでも完璧なものもあるのですが、手許のこのカメラはダメでした。ジャバラさえ取替えてやれば完全に復活できる自信があるんですけどなあ?」

S:「それなら新しいジャバラが手に入ればOKですよね。」

F:「そうなんですが、今時新品のジャバラなんてないですから・・・ヤフーオークションなどで同形式でジャバラの状態のいいものをゲットして取り替えようかと画策してるんですが・・・これだれの古い機種となると出品自体なかなかなくてね・・・」

S:「私、ジャバラを作っている会社知ってますよ♪

F:「ええっ。何ですって・・・ジャバラのメーカーを・・・」

S:「はい♪」

F:「あの?。肩こりがひどいのでいい医者を知らないか?という問いかけに回答はあっても、クラシックカメラのジャバラが具合悪いので困っている・・・の問いに即座にクリーンヒットする回答があるなんて・・・1万人に問いかけても絶対100パーセント『知らな?い』と答えますよ・・・ホントですか?」

S:「でもジャバラって、昔の写真機についていて伸び縮みするアコーディオンみたいなモノですよね。」

F:「まあ?なんということでしょう♪・・・是非ご紹介ください!」



そのメーカーというのは、株式会社ナベルという会社(以下「ナベル社」という)で、もともと1972年に永井蛇腹として光学用蛇腹専門メーカーとして設立し、八ッセルブラッドやプロシェードの蛇腹や引き伸ばし機の蛇腹を製造してきた会社であった。

  ナベル阿武町工場の紹介(朝   ナベル阿武町工場の紹介0-2


その後、遮光紙を多層化する方法やレーザー加工機で使える蛇腹で特許を得て、用途を拡大して、現在では多方面でジャバラを提供し、世界的に活躍するとても元気な会社なのだ。


アサヒカメラ記事(抜粋)1-1

(アサヒカメラ2009.11号からの抜粋)


因みに・・・フジフイルムの新しいカメラGF670プロフェッショナル・・・に使われているジャバラは、このメーカーのものである。



ここからは、Sさんのお蔭に他ならないのであるが、Sさんとは大学時代の同級生だったというナベル社の○○さんに、Sさんのご紹介で・・・と連絡し、小生の思いを縷々述べたところ、その趣旨を了解していただいて、わずか1個の生産にしか過ぎないのであるが、今回特別に受注していただける段取りとなった。


ただし、請け負えるのは、純粋に蛇腹の作成だけであり、それには詳細なデータの提供が必要なことと、取付けは注文主の責任ですること。ということだった。



さて、その顛末は如何なるものになったのでありましょうか・・・次回へつづく




R0016633-2.jpg

8年型パール内部のフイルム室に貼付してある使用銘柄勧奨広告




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Comment

2010.03.06 Sat 08:35  |  いよいよっ!

そんなドラマチックな始まりだったとは…
縁とは不思議なものですねぇ。

>1万人に問いかけても絶対100パーセント
もし、自分が同じ立場に居たとしても同じ思いですよ(笑)
いやぁっ、世の中って面白い!

と言う事で、続きを楽しみにしておりますぅぅ!

2010.03.06 Sat 09:25  |  *Agasさん はやっ!

速攻のコメントありがとうございます。
六櫻社溺愛者様には是非ご覧いただきたかった記事だけにとても喜んでいます。
こういうことは、ホント合縁奇縁を感じますね。不思議なものです。
今回は序章ですが、次回がハイライトです♪乞う御期待!

2010.03.06 Sat 18:42  |  今回は序章

と思っていたら、このフィルムは!!!

後年、同名のスライドフィルムがありましたが、まさかカラーじゃないでしょうね。

  • #JyN/eAqk
  • なにわ
  • URL
  • Edit

2010.03.06 Sat 21:30  |  *なにわさん 違いますよ

当時は、モノクロでもスペシヤル・クロームなんていってました。
カラーフイルムは、昭和15年11月に発表された国産初の「さくら天然色フイルム」まで待たねばなりませぬ。
(35mmでは昭和10~11年ににコダックやアグファが発売してましたけどネ。)

2010.03.06 Sat 22:58  |  私のミノルタセミPも

 私のミノルタセミPも、蛇腹の光線引きで撮影不能です。もっとも、治ったとしても、銀塩は多分撮らないでしょう。15年昔だったら修理に出したと思います。
 話は変わりますが、今になって、父のパーレットを処分してしまった愚かな私を、自ら責めています。

2010.03.07 Sun 07:45  |  *む~さん おはようこざ゛います。

そうなんです。最近の銀塩離れを考えると修理しても使うのかな・・・と考えてしまいます。
また、この手のカメラの修理には思う以上のコストがかかりますので、よく考える必要がありますね。同型の中古カメラを買ったほうが安いことも多いと思います。私の今回の修理については、大好きな名玉ヘキサーをつけた高級版8年型パールだったことと、ジャバラ以外の状態が頗る良好だったためにお願いした次第です。
 ベスト判のパーレットですが、庶民的で使い勝手のよいカメラでした。コメントをいただいたAgasさんは、今でもいろいろなパーレットをお持ちで撮影を楽しまれています。ブログ記事にも登場しますよ。
http://junkcamera.blog9.fc2.com/blog-entry-1467.html

2010.03.09 Tue 12:01  |  

『クラシックカメラを修理して最新のフイルムを入れて・・・現代社会の様子を撮影してそのカメラを驚かせてやる』
おお~! これは説得力ありますな~!
カメラのジャバラ修理なんて、タウンページで探しても見つかりそうに無いですものね。なんて幸運なんでしょう!

  • #-
  • うたに
  • URL

2010.03.09 Tue 17:00  |  *うたにさん ありがとうございます

小生が提唱する意見に賛同いただきありがとうございます。
あっ、そうそう昔カメラにラジオがくっついたものが販売されていたのはご存知ですか?
いやラジオにカメラがくっついているのだったかなあ~?
http://www.forest.minokamo.gifu.jp/data_box/camera/details.cfm?type=1&id=33
松下電器 ラジカメC-R1

一体これは何がコンセプトだったのでしょうか?

2010.03.10 Wed 12:25  |  再び失礼します

ラジカメですか。初めて見ました!
カシオ初のデジカメ"QV10"も、企画段階では「カメラだけでは売れないだろうから、テレビも入れなさい」という話があったそうなので、ラジカメもそんな感じだったのかも知れませんね。

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段段車窓が薄暗くなり、汽車が次第に濃ひ夕闇へ走り込んで行く時に聞く汽笛の響きは、鼻へ抜けたかさ掻きのやうな電氣機關車の聲よりも、蒸氣機關車の複音汽笛が旅情に相應しい。


          


  いつの間にか窓が眞暗になり、窓硝子に響く汽笛の音が、蒸氣機關車C62の複音に變つてゐる。


          
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