昭和49年 “筑豊のBOSS” D6046

昭和49年3月18日前回からのつづき・・・


後藤寺の次に訪れた直方(のうがた)駅は、SLパラダイスともいうべき誠に楽しい場所であった。

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居ながらにして数多くの機関車の働く姿を目の当たりにできる。

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29641(後)が牽引する貨物5597レ

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次にやってくる直方止の1899レは、牽引機はD51であるとSLダイヤ情報に記していたが・・・
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なんと若松庫のD6046が入線してきた!

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予想外の重量級の古豪登場に狂喜乱舞・欣喜雀躍!

わあ!わあ!と心の中で喚きながら、心臓がバクバクいう中でシャッターを押していた。

これこそ一期一会。

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凄い重量感、存在感たっぷりの古典機関車は、「筑豊のボス」だ。


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D6046は、昭和2年に製造されたD50157の従台車を1軸から2軸に改造して丙種路線でも使えるようにした機関車。

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この当時D60の活躍している路線は全国的にみてもこの地域しかなく、この年の8月には全車廃止となってしまう。

果たして今回の旅行は、その直前の訪問となった。

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(給水中のD6046)

牽引してきた貨車をここで切り離し、給水・給炭をするために機関区側に戻ってきた。

ここの給炭設備は、炭鉱の中心地だけあって、他所では見ないほど巨大なものだ。
全国の幹線基地で見られる普通の給炭設備は、上部がオープンになっていてガントリークレーンを用いて給炭槽に石炭が積み込まれていたが、こちらのホッパーは、ローダー(ベルトコンベア)を用いた炭鉱仕様の本格的なものだった。

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給水・給炭を終えた後は、庫の方へ姿を消した。

巨大な機関車を軽々と扱う機関士の技量に感嘆するとともに、重厚なD型機関車の魅力を満喫することができた。

(現在でもこのD6046は、福岡県飯塚市 勝盛公園で静態保存されていると聞く。)


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直方を後にして筑豊本線を北上する。

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  上もゆくゆく 下も行く 一度おいでよ 折尾駅

    なんぼ別れがつらいとも 別れにゃならない 上と下


数あるスタンプコレクションの中でも粋なもののNo1ともいえる折尾駅のもの


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この時、折尾駅で買った東筑軒の駅弁「かしわめし」の包み紙である。当時は300円だったんだね。

(36年後の今になっても、小倉駅売店で「かしわめし」の文字を見ると、この時のことが思い出されてならない。)




博多から乗る列車までまだ時間があるので若松まで足を伸ばす。


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筑豊本線の最北駅・若松

夕暮れで手持ちシャッターなので少々手ブレをしているようだが、大正9年に造られた、ルネッサンス様式のクラシックにして壮麗な木造駅舎には華やかなりし頃の面影が漂う。

(現在は貨物輸送は廃止、駅舎も建て直され、比べるまでもなく特徴のない小駅となっている。)


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ナンバーをはずされ若松構内に留置されている88622と28627

こんな哀れな姿ではあるが、大好きな8620の実像を見ることが出来てとても満足。


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このあと博多まで行き、寝台急行のさんべ3号で山陰に向かう・・・



DISCOVER⇒JAPANなのだ。


(つづく)





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Comment

2010.03.20 Sat 18:44  |  

鉄道輸送の中心は貨物列車であることが判りますね。
通勤輸送と都市間高速輸送のみに特化した日本のガラパゴス状態が判ります。

  • #JyN/eAqk
  • なにわ
  • URL
  • Edit

2010.03.20 Sat 21:30  |  

D6046との邂逅、
深い感慨をもって拝読しました。
こんなこともあるんですねぇ!
勝盛公園で再会したいですか?
それともこの出会いで最後としますか?

  • #-
  • ぼんくらオヤジ
  • URL

2010.03.20 Sat 23:24  |  *なにわさん こんばんは

こうして見てみると、石炭から石灰石に内容が変わっても、鉄道における貨物輸送の重要性は感じますね。
今後のガラパゴスジャパンはどうなっていくのでしょうか?また貨物輸送に回帰するかもしれませんよ。

2010.03.20 Sat 23:29  |  *ぼんくらオヤジさん こんばんは

実は勝盛公園のD60は、サイトで現状は知っていました。
http://c571steamlocomotive.web.fc2.com/C571/shako_kyushu/D6046/
しかし、活力ある現役時代の姿と比べ屍のような状態に驚き、この記事にリンクを貼るのを止めた経緯があります。
美しい思い出は、そのままにしておいたほうがいいですからね。

2010.03.21 Sun 10:43  |  野武士のような

D60、私の中では影の薄い存在でしたが、今回じっくりと拝見しました。
無骨な雰囲気が力強さを感じさせますね。窮屈そうな従台車がいかにも改造車って感じ。
大掛かりな給炭設備、さすがに石炭の本場です!

  • #-
  • サットン
  • URL

2010.03.22 Mon 07:36  |  *サットンさん おはようございます。

私もD60なんていう形式、この時に一度しか遭遇したことありません。
しかし元車輌D50の雰囲気をたっぷりと含む古典機関車としての堂々の風格は、圧倒的なものがありました。これぞ一期一会でした。

2010.04.05 Mon 15:17  |  折尾、若松、直方そして後藤寺

感慨深く故郷のことを思っていました。
機関区の有った町というのは、誇らしい雇用があり、定期的な金が落ち、それは活気がありました。
駅前の国鉄購買部も、細い商店街の魚屋の軒先に並んだ魚一匹さえ、命が通っていたと思います。

日本の不景気は地方から始まり、ついにこうなったように思えます。
仕方ないとは思うのですが、いま我らが故郷にいたのでは、都会の大学に子供を行かせてやることは至難のように思えます。
変な投稿になり済みません。
SLはノスタルジーと共に地方の活気の象徴のように思えるのは、私が50代になり思うことの一つです。

2010.04.06 Tue 12:29  |  *kotaroさん こんにちは

当時は石炭から石灰石に変わっていましたが、貨物列車が頻繁に往来する賑やかな直方駅でした。
今は、路線もかなり削減され、時刻表をみるだけでも寂しい思いをしています。
そんな中でも特急かいおうの話題は、ほほえましく心和むものを感じます。

2010.05.19 Wed 15:08  |  

こんにちはdaidai77です。いっやー、懐かしいですね。

拙者は門司に住んでいて蒸気終焉の時を迎えたのは中学生の時でした。
母に無理をしてねだったminolta SRT101で主に南九州を写して回りました。
若松からC5552と57が吉松に移ったころです。
灯台もと暗しで田川線は良く行きましたが筑豊線は何度か
冷水に行っただけであとはほとんど通っていません。
そんな拙者ですが大学で東京に行き何度か引っ越しを繰り返すうち
にネガを紛失してしまい、今は20枚程度の4つ切りやキャビネの写真しか
残ってないのが非常に残念です。

あちらにも折を見て投稿しています。
境界標ともども今後ともよろしくお願いたします。


2010.05.19 Wed 20:58  |  *daidai777さん コメントありがとうございます

水掻きスポークのC55は憧れのSLでしたが、関西在住の者としては現役の姿は見られず終いです。
ネガフイルムは、私も紛失したと思っていましたが、実家の戸棚から出てきた経緯がありますので、 daidai777 さんも何かの折にドカンと発見されるかもしれませんよ♪
フォト蔵のほうもよろしくお願いします。

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 阿房(あほう)と云ふのは、人の思わくに調子を合はせてさう云ふだけの話で、自分で勿論阿房だなどと考へてはゐない。
 
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段段車窓が薄暗くなり、汽車が次第に濃ひ夕闇へ走り込んで行く時に聞く汽笛の響きは、鼻へ抜けたかさ掻きのやうな電氣機關車の聲よりも、蒸氣機關車の複音汽笛が旅情に相應しい。


          


  いつの間にか窓が眞暗になり、窓硝子に響く汽笛の音が、蒸氣機關車C62の複音に變つてゐる。


          
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