ライカ鉄道写真全集 第8巻 西尾克三郎
プレス・アイゼンバーンさん 驚かさないでくださいよ!

ライカ鉄道写真全集 第8巻 定価:7980円(本体7600円)
まだかまだか・・・とその発売を待ち焦がれて、頻繁に書店をパトロールしているときには、発刊せずに、こちらがちょっと気を抜いた間に発売するなんて・・・
第7巻同様、今となっては謎のベールに包まれてしまった樺太の鉄道の様子が目の前に展開される貴重な写真集だ。
そのほか昭和12年当時の北海道内の古典ロコがふんだんに登場するので、1ページごとにじっくり楽しめる内容となっている。

このテーマに興味のある御仁にとっては、バイブルともいうべき存在となろう。
また途中で一台の機関車に対して、ライツのエルマー5cm、エルマー3.5cm、へクトール13.5cmと画角のちがうレンズを用いて撮り比べているページがあり、その被写体となった樺太庁C504の印象にかなりの相違が感じられ、とても興味深い実験的な写真も掲載してある。
因みに使用カメラは、ライカA・ライカD、スーパーイコンタとある。
ライカA・ライカDとエルマー5cm、へクトール13.5cmの実物 ライカAの詳細は、こちら
エルマー3.5cmf3.5と専用ファインダー“WEISU”を装着したIII型 詳細は、こちら
こちらは、ツアイスのスーパー(セミ)イコンタ
こういう組み合わせのカメラとレンズを携帯しての旅行だった。
〔本文中の珍しいカットの例〕
樺太庁鉄道キハ2100形昭和10年型車体/樺太庁豊真線の中央山脈越えと宝台ループ線の上下両方の眺め/旧北海道炭礦鉄道客貨車の現役車や廃車体/樺太庁鉄道No.1ロジャース製サドルタンク機の後方や上面/樺太庁鉄道No.1はクック製ではない!決定的証拠/海上から見た稚内港北防波堤と稚泊連絡船亜庭丸/全盛期の旭川市街軌道営業車全形式登場/19輛編成!十勝鉄道軽便線の長大列車/謎の機関車“ランケンハイマー”現存する戦前唯一の写真?/9040形代表的2形態/室蘭石炭埠頭に9200形大活躍/日本製鋼所ヴァルカン・アイアン製サドルタンクの前後面/超短命,洞爺湖電気鉄道の営業中/木造中型丸屋根,“ナロネロ”格下げのナロハ11600形など木造客車の貴重写真多数を解明/伝説の重連,函館本線急行1列車のC55流線型+C51/ダブル・ポール時代の函館市電300形/プロイセンの香りそのままの国産機,6750形 など
さてさて、ここで冷静に考えると・・・第1巻が平成4年の発売なので、もう18年も要しているが、まだ完結していない。
当初は10巻で完結する予定だったが・・・さてさて第9巻は、いつ発売されることやら・・・?
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Comment
2010.04.29 Thu 07:50 | 初めまして!
はじめまして。アンギュロンと申します。
たまたまブログを拝見させていただき、同じ穴のむじな・・・もとい! 同世代の「匂い」を感じました。
私も人生半ばを折り返し、わが身に何かあってからでは遅い(笑)と過去に撮りだめたピンボケ写真を集めたブログを始めました。
まだまだ駆け出しですが、「一日一枚」を目標に更新に努めようと思います。
よろしければご笑覧、またご指導いただければ幸いです。
URLいただいて行きます。
2010.04.29 Thu 09:09 | *アンギュロンさん はじめまして
お名前からして、スーアンのご愛好者のようですね。その写りも素晴らしいですが、姿かたちもいいレンズですよね。
同じ穴のむじな同士今後ともよろしくお願いします。
2011.09.19 Mon 08:25 | こんにちは
新之介さんのブログにときどきコメントを書いている、元新聞人です。
昨日は、37回目の「舞子の会」でした。
ネットにあまり出て来ないこの名称ですが、西尾さんが生きておられた頃より続いている、西尾さんゆかりの鉄道ファンたちの、今では「偲ぶ会」になっております、連綿と続く催しです。
さすがに鬼籍に入られて四半世紀以上、その衣鉢を継ぐ者たちも近年は次々と過去の人になられ残念なのですが、私は飲み会に顔を出して人の話を聞くのが好きなので、この会も門をくぐらせていただき10年以上になります。
私は鉄道ファンとしては安楽マニアで特に活動はしていませんが、関西に30年以上いると、西尾山脈の裾野の広さに驚かされます。
このような丁寧な研究記事を読むにつけて、何とか御接点ができないかなどと、勝手なことを考えております。
このような集まりがまだ続いているということだけでも、お知らせしたいと思いまして、勝手なコメントを書きましたことを、お許し下さい。
失礼いたします。
2011.09.20 Tue 06:55 | *kotaroさん おはようございます。
古い記事にもかかわらずコメントありがとうございます。「舞子の会」というのは初耳でした。さすが西尾さんですね。芦屋のボンボンで若い頃からライカを扱い・・・と華やかさが感じられますが、晩年交通科学館で働いていらっしゃる姿をよくお見受けしました。この写真集が早く完結しないかと長年思っています。
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- ファジー
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